3カ月TB利回り上昇続く、余資消化の買い減少-増発懸念くすぶる

財務省の国庫短期証券(TB)3 カ月物入札は、落札利回りが3週連続で上昇。約3カ月半ぶりの

0.16%台に乗せた。余資消化を目的とした銀行の買いが減少している との指摘が多い。今後のTB増発に対する懸念もくすぶっている。

TB65回債の入札結果は、最高利回りが前回比0.6ベーシスポイ ント(bp)上昇の0.1602%、平均利回りは同0.5bp高い0.1583%と、 いずれも7月22日以来の高水準になった。入札後は0.16%付近で推 移している。応札倍率は3.62倍と5週間ぶりの低い水準だった。

TB3カ月物の落札利回りは10月初旬に0.14%台後半まで低下 したが、その後はじりじりと上昇し、増発懸念が強まった前週から上 昇ペースがやや速まっている。

国内大手投信投資顧問のファンドマネジャーは、銀行は9月のよ うに競って余資を消化する状況ではないうえ、税収不足をTB増発で 補うとの観測も強いと指摘。利回りは12月にかけてじりじり上昇する と予想した。

TBは3カ月物から6カ月物、1年物にかけて利回りが上昇傾向 にある。今月から1年物が2000億円増の2.5兆円に増発されるうえ、 税収不足が懸念されるなかで、3カ月物も12月から年明けにかけて毎 週5.7兆円程度から最大6兆円まで増額される可能性がある。

3カ月物が0.17%まで上昇も

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「投資家は買いを急ぐ必要がな いうえ、レポ(現金担保付債券貸借)金利も水準が上がっているため、 3カ月物は利回りの上昇余地を探りながら恐る恐る買っている」とい う。

これまでTB3カ月物利回りは低すぎたとの指摘もある。9月の 国債大量償還に伴う資金余剰が一時的に利回りを押し下げていた面も あるためだ。10月以降は季節的に地方金融機関の手元資金も不足にな る傾向がある。

大手投信の債券担当者によると、9月は銀行が貸し出しを落とし て国債に資金をシフトする動きも見られたが、四半期末を越えたこと で積極的な債券投資にも修正が入っているとみる。

東短の寺田氏は、目先のTB利回りについて、3カ月物が0.17% 付近、6カ月物は0.18%付近、1年物は0.20%付近までの上昇を予想。 2年債など中期債利回りにも上昇圧力がかかっている。2年以下の債 券は銀行の資金繰りの調整で売買される場合が多いためだ。

一方、国内大手投信のファンドマネジャーは、大手銀行が資金余 剰の状態であることには変わりないうえ、今後1、2年は日本銀行の 利上げも見込みづらいとして、一定の利回り水準ではTB買いが強ま るとみていた。

レポ金利の影響

ディーラーの資金調達コストを示すレポ金利の上昇がTB利回り に影響しているとの指摘がある。これまで0.11-0.12%前後で推移し ていたものが、0.13-0.14%前後に切り上がっているという。

日銀が企業金融支援策など緊急資金供給の終了を決めるなかで、 昨年9月のリーマンショック以降、レポ市場に対する手厚い資金供給 が徐々に縮小されているとの見方があるようだ。

日銀が定例化しているこの日の国債買い現先オペは、スポットネ クスト物が8000億円、ターム物は6000億円で、最低・平均落札金利 は0.13%で横ばい。通知額の3.3-3.4倍の応札が集まっている。

もっとも、金融機関がレポの資金手当てに困る状況は見られず、 資金の流動性も比較的に安定していることから、レポは小幅な動きと の受け止め方もあるようだ。

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