東京外為:円小動き、米FOMC控え取引慎重-声明内容変更が焦点

東京外国為替市場では円が小幅な 値動きとなった。米国時間に連邦公開市場委員会(FOMC)の政策 発表を控えて、声明文の内容で金融緩和策からの出口戦略を探りたい との意向を背景に新規取引に慎重な姿勢が強まった。

クレディ・スイス証券経済調査部の小笠原悟エコノミストは、F OMCの声明で異例な低金利政策について「長期にわたって」という 文言がどうなるかが焦点だと指摘。ダウ工業株30種平均が1万ドルを 割り込んで、相場のボラティリティが高くなっている状況下で、文言 が外された場合は、高金利通貨の売りを背景とした「受動的なドル買 い」につながる可能性があるとみている。

円は午前の取引で主要16通貨に対して全面高となった場面もみ られたが、午後の取引にかけて円買いは後退。対ドルでは午前に一時 1ドル=90円5銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた90 円33銭から円高が進んだが、午後は90円台前半で伸び悩む展開が続 いた。

米FOMC声明を見極め

今回のFOMCをめぐっては、声明文の文言が変更される可能性 があるとの観測報道もあり、市場では結果を受けた金融資本市場全般 の相場動向を見極めたいとの意向が強い。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、米欧で金融機関 の不透明要因が強まる中、声明文で出口論を示唆する可能性は低いと 予想。引き続き流動性を供給していくという姿勢が示されれば、「安心 感から株価の上昇が見込まれ、為替相場にはリスク緩和的な影響が出 て、ドルと円が売られる展開が見込まれる」としている。

豪小売統計弱含みで午前は円買い進行

一方、オーストラリア統計局がこの日に発表した9月の小売売上 高は前月比0.2%減とブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想 の0.5%増に反して、2カ月ぶりのマイナスとなった。

これを受けて、みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、 豪経済について、前日の利上げを踏まえて、堅調が期待されているが、 弱い指標内容で期待感に水を差される格好になったと説明している。

午前は短期的にリスク収縮的な円買いが進み、円は豪ドルに対し て一時1豪ドル=80円91銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに 付けた81円52銭から上昇した。午後は81円台後半まで押し戻されて 推移した。

また、スイスの銀行最大手UBSが3日に発表した7-9月の決 算は4四半期連続の赤字となった。また、英銀ロイヤル・バンク・オ ブ・スコットランド・グループ(RBS)とロイズ・バンキング・グ ループは、英政府から合計で313億ポンド(約4兆6000億円)の追加 出資を受けることが明らかとなっている。

欧州金融機関の不透明要因を受けて、ソシエテ・ジェネラル銀行 の斎藤裕司外国為替本部長は、市場は「どちらかというとリスク回避 の方向に行きたい」と指摘していた。

あすは欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)の 金融政策決定会合が予定されており、斎藤氏はこの日の東京市場につ いて、「様子見ムードになってしまう可能性が高い」とみていた。

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