日本株は自動車、資源関連中心に小反発、米統計改善や商品高受ける

東京株式相場は小幅反発。米国 で発表された供給管理協会(ISM)の製造業景況指数が予想以上に 改善、米景気回復に対する懐疑的な見方が弱まり、トヨタ自動車など 自動車株が買われた。原油や金など国際商品市況の上昇を好感し、非 鉄金属や大手商社など資源関連株も高い。

一方、欧州を中心とした金融不安再燃への警戒感がくすぶり、銀 行や証券株が売りに押され、相場全般の上値を抑えた。東京エレクト ロンやアドバンテストなど半導体関連銘柄の一角も下落。3日の米国 株市場で、業界サイクルの先行きを慎重に見た一部アナリストの投資 判断引き下げを受け、半導体株が軒並み下落した流れを受けた。

日経平均株価の終値は2日と比べ41円36銭(0.4%)高の 9844円31銭、TOPIXは同0.73ポイント(0.1%)高の

881.27。

みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネジャーは自 動車株について、米国景気が持ち直し傾向にある中、長期化した米自 動車販売の底入れも見られ始めたことで、打診的な買いが入ったと指 摘。ただ、「部品関連株が総じてさえないところを見ると、本格的な 回復を期待した買いではない」と見ていた。

米ISMが2日発表した10月の製造業景況指数は55.7と、前 月の52.6から上昇し、市場予想中央値(53.0)も上回った。また、 米自動車大手フォード・モーターが2日発表した7-9月期決算が予 想外の黒字となったことなどもあり、米景気不安が後退、トヨタやホ ンダ、日産自動車、マツダなど自動車株に買いが優勢となった。

金先物は最高値、金融や半導体には懸念材料

ニューヨーク商業取引所での原油先物相場は3日までの2営業日 で3.4%上昇し、1バレル=79.60ドルで終了。また、インド準備 銀行(中央銀行)が国際通貨基金(IMF)から金200トンを購入 したことを好感、金先物は史上最高値を更新した。収益へのプラス影 響が見込まれるとして、新日鉱ホールディングスや新日本石油、住友 金属鉱山、三菱マテリアル、三菱商事、丸紅など資源株も堅調。

一方、スイスの銀行最大手、UBSが3日発表した7-9月決算 は4四半期連続の赤字となった。また、欧州連合(EU)の行政執行 機関である欧州委員会は3日、金融機関の追加損失は総額で4000億 ユーロ(約52兆7400億円)に達する可能性があるとの試算を公表。

欧州を中心とした金融システム不安の再燃が警戒され、日本の金 融株も売りに押される銘柄が多かった。三菱UFJフィナンシャル・ グループ、新生銀行、住友信託銀行、大和証券グループ本社など銀行、 証券株の一部が安い。

このほか、3日の米国株市場では、モルガン・スタンレーが米半 導体株の投資判断を「コーシャス(慎重)」に引き下げた。半導体需 要回復のサイクルが最終局面に来たとの認識に基づく。インテル株は 3日の取引で2.7%下落。米市場の動きが東京市場にも波及し、東エ レクやアドテストのほか、ディスコ、SUMCOも軟調。みずほ投信 の有村氏は、半導体株について「来春以降の受注動向に不透明感も強 まりつつあり、投資には注意を要する局面」との認識を示した。

狭い値幅で薄商い、FOMC控え

日経平均の高値と安値の差が77円と、小動きに終始した。東洋 証券情報部の檜和田浩昭ストラテジストによれば、米連邦公開市場委 員会(FOMC)の結果発表を米国時間4日に控え、投資家は売り買 いとも見送り姿勢。3日にオーストラリアの中央銀行が2カ月連続で 利上げを実施したこともあり、「FOMCで出口戦略に向けて声明文 がどう変わるかに意識が向かいやすくなっている」という。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、日経平均は 直近レンジの下限水準にあり、「2日午後の取引で下げ渋ったところ からも、現状から一段の下値不安は後退している」と見ていた。

東証1部の売買高は概算で16億8416万株、売買代金は1兆 2243億円と、ともに約1カ月ぶりの低水準。値上がり銘柄数が733、 値下がりは810。業種別33指数は21業種が上昇、12業種が下落。

Fリテだけで27円、新興3市場は続落

個別では、10月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が前年同月 比36%増のファーストリテイリングが買われ、同銘柄だけで日経平 均を27円押し上げた。崩落寸前の道路橋が全国で121基あると4日 付の朝日新聞朝刊で報じられ、橋梁需要の増加期待から日本橋梁、ハ ルテック、サクラダ、宮地エンジニアリンググループなど中低位の橋 梁関連銘柄は総じて急伸。

半面、10月の既存店売上高が前年同月比7.6%減ったメガネト ップ、マッコーリー証券が投資判断を「アンダーパフォーム」で新規 に格付けした堀場製作所がともに10%超の急落。アイフル、クレデ ィセゾンなどその他金融株の一角も下げが目立った。亀井静香金融相 が4日、貸出金利や限度額に上限を設ける貸金業規制について、来年 6月に予定している法律の完全施行は変更しない考えを示している。

国内新興3市場では、ジャスダック指数が2日終値比0.05ポイ ント(0.1%)安の48.33、東証マザーズ指数は1.45ポイント (0.3%)安の433.89、大証ヘラクレス指数は0.13ポイント (0.02%)安の570.12とそろって小幅続落。個別ではSHO-B I、スカイマーク、ダイヤモンドダイニングが買われ、セブン銀行、 ミクシィ、ダヴィンチ・ホールディングスが安い。

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