米国債(3日):下落、超低金利の長期化でインフレを懸念

米国債相場は下落。米連邦公開市 場委員会(FOMC)が3-4日の会合で、過去最低水準にある政策 金利を長期にわたり維持する姿勢を変えないとの観測が強く、インフ レ懸念から売りが出た。

インフレが加速するリスクを反映し、2年債と10年債の利回り 差は過去およそ3カ月での最大に拡大した。財務省は4日、来週実施 する中長期国債の入札の詳細を発表する予定。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は「FOMCが声明の文言を変更すると考えて いる人は少ない。現在の金利水準では冒険を避ける傾向が強く、資金 は国債市場から流出している」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時26分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.47%。10年債(表面利率

3.625%、2019年8月償還)価格は14/32下げて101 9/32。30年債 利回りは7bp上昇の4.33%。

2年債利回りは0.91%。10年債との利回り差は6bp拡大し、

2.55ポイント。8月12日以来で最大となった。

入札規模

プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)6社の予 想平均によると、来週の国債入札の規模は3年債が400億ドル、10 年債は250億ドル、30年債は160億ドルとなっている。実際にそう なった場合、ブルームバーグのデータによると、いずれの年限の国債 発行額も過去最高となる。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏は「期間が短めの国債利回りはしばらく低位にとどまりそ うだが、期間が長めの国債利回りは供給を材料に上昇しそうだ。供給 は長めの国債利回りを中心に上昇圧力をかけている」と指摘した。

財務省は先月、発行済み国債の償還までの平均残存期間を72- 84カ月に延ばす計画を明らかにした。残存期間は2008年12月に49 カ月と、過去26年で最短となった。

金が最高値

金先物相場が史上最高値を更新したことも国債売りを誘った。イ ンド準備銀行(中央銀行)が国際通貨基金(IMF)から金200トン を購入したため、公的機関による金の購入がさらに増えるとの観測が 高まった。

グッゲンハイム・キャピタル・マーケッツの米金利トレーディン グ責任者、トム・ディガロマ氏は「インフレ率が上昇すれば、国債相 場は下落する」と話した。

FOMC

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、FOMCが政 策金利を0-0.25%で据え置くと、95人全員が予想した。経済成長 率はプラスに戻ったものの、6日に労働省が発表する10月の雇用統 計では失業率のエコノミスト予想中央値は9.9%への上昇。

モルガン・スタンレーの米金利ストラテジー責任者、ジェームズ・ キャロン氏(ニューヨーク在勤)は「現段階ではFOMCが声明を緩 和的な姿勢をわずかに弱めるような内容に変更することは相場には ほぼ織り込まれている。これが金利変更の前倒しにつながるかどうか は景気次第だ」と語った。

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