NY外為(3日):ドルと円上昇,銀行懸念でリスク志向後退

ニューヨーク外国為替市場では ドルが対ユーロで1カ月ぶり高値に上昇。円も値上がりした。銀行が 金融危機の悪影響をぬぐい去るのに苦戦しているとの見方が広がり、 利回りの高い通貨への需要が後退した。

ドル上昇の背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が2日間 の日程で開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の先行 きについて協議するとの観測が強まったことがある。南アフリカ・ラ ンドは主要16通貨すべてに対して上昇。金相場が過去最高値を更新 したことがきっかけ。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の主要10カ国(G10)通貨 戦略責任者、スティーブン・ピアソン氏は「リスク志向が後退すると ドルには引き続き買い注文が入る」と指摘。「ドルは選択的守りの通 貨であることから、この傾向は当面続くだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、ドルは対ユーロで前日比

0.4%高の1ユーロ=1.4716ドル(前日は同1.4775ドル)。一時は 10月5日以来の高値、同1.4626ドルを付ける場面もあった。円は 対ユーロで0.3%高の1ユーロ=132円94銭(前日は同133円32 銭)。ドルは対円で1ドル=90円35銭(前日は同90円21銭)。

ノルウェー・クローネは対ドルで0.4%安。メキシコ・ペソは対 円で0.2%下落した。大手銀行をめぐる懸念が強まったことを背景に 低金利通貨で調達した資金を高金利通貨で運用するキャリー取引の 解消が進んだ。

UBSの損失

スイスの銀行最大手、UBSが発表した2009年7-9月(第3 四半期)決算は、純損益が5億6400万スイス・フランの赤字と、赤 字幅はアナリスト予想平均を上回った。

JPモルガン・チェースがまとめた主要通貨のインプライドボラ ティリティ(IV、予想変動率)は14.27と、7月13日以来の高水 準を付けた。投資家が今後数カ月に価格変動がより大きくなると見て いることを示している。

日本の政策金利は0.1%、米国は0-0.25%であることから、ド ルと円はキャリー取引を行う際の調達通貨となっている。FOMCは 4日に金融政策の声明を発表する。

ドイツ銀行によると、ドルは年末までに1ユーロ=1.55ドルに 下落する見通しだ。従来予想では同1.50ドルへの値下がりを見込ん でいた。同行通貨ストラテジストの、バイラル・ハフィーツ氏とダニ エル・ブレホン氏は3日付調査リポートで、ドルは来年には値を戻し、 6月末までに同1.45ドルになるとの見通しを示した。

ポンドはほぼ変わらず

英ポンドは対ドルでほぼ変わらず。前日までは続伸していた。イ ングランド銀行が5日の政策決定会合で、資産購入プログラムの拡大 を決めるとの観測が強まっていた。

BNPパリバの為替ストラテジスト、イアン・スタナード氏(ロ ンドン在勤)は「同プログラムについて、市場では250億ポンドの拡 大が見込まれているが、一部には最大500億ポンド拡大されるとの見 方も浮上している」と指摘する。

英ポンドは対ドルで一時0.9%下落する場面もあった。英銀ロイ ヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)とロイ ズ・バンキング・グループが、英政府から合計で313億ポンド(約 4兆6000億円)の追加出資を受けると発表したことが背景。

南アフリカ・ランドは対ドルで1.5%高。金先物12月限は過去 最高値のオンス当たり1088.50ドルを付けた。

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