英銀RBSとロイズに2回目の政府救済、計313億ポンド

英銀ロイヤル・バンク・オブ・ スコットランド・グループ(RBS)とロイズ・バンキング・グルー プは、英政府から合計で313億ポンド(約4兆6000億円)の追加 出資を受けることになった。2回目の救済に伴い、両行はボーナスを 制限することで合意した。

英財務省はRBSに255億ポンドを追加注入し、政府の出資額 は計455億ポンドとなる。政府による銀行救済として世界最大の規 模。ロイズは株主割当増資などで210億ポンドを調達する。このう ち58億ポンドを政府が引き受ける。両行は今年について、年俸が3 万9000ポンドを超える従業員に現金賞与(ボーナス)を支払わない ことにも合意した。

両行は昨年、合わせて370億ポンドの公的支援を受けて救済され た。2回目の救済で、RBSは完全国有化に近づいた。一方、ロイズの エリック・ダニエルズ最高経営責任者(CEO)は機関投資家などから の資金調達により、政府が過半数を掌握する事態の回避を図る方針だ。 また、不良債権が減少すると見込んでいる。RBSのスティーブン・ヘ スター最高経営責任者(CEO)は政府からの追加支援・監視強化を受 け入れるとともに、2820億ポンド相当の最もリスクの高い資産につい て英財務省の資産保証スキーム(APS)を活用する。

ファソム・コンサルティング(ロンドン)のディレクター、ダニ ー・ギャベー氏は、「RBSの完全国有化までの距離は非常にわずか になった」とし、「独立を守ろうと奮闘するロイズと好対照だ」と話 した。RBS株の政府保有比率は今回の救済で84%強と、これまでの 70%から増える。

ロイズは英史上最大規模の株主割当増資で135億ポンドを調達 するほか、債務交換案でさらに75億ポンドを調達する。政府は増資 の58億ポンドを引き受けるが、持ち分は43%で横ばいとなる。

英財務省によると、両行の役員は09年のボーナスの支払いを 12年まで繰り延べることでも合意した。英財務省のポール・マイナ ーズ政務次官は3日、英BBC放送とのインタビューで、銀行業界で も大半の人間は報酬が高いわけではないが、「上層部については報酬 を制限する」と語った。

RBSのこの日の発表によると、英政府はRBSの「B」株255 億ポンド相当を購入する。同行はまた、欧州連合(EU)および英財 務相との協議の結果、保険部門と一部支店を売却する。ロイズはリテ ール(小口金融)銀行部門と、住宅ローン資産の19%を売却する。

RBSはAPSに関する政府との新たな合意で、最初の600億ポ ンドの損失を負担する。従来の合意では422億ポンドだった。損失 額が600億ポンドを超えない限りは、25億ポンドを支払うことで保 証を終了することもできる。

RBSはイングランドとウェールズのRBS支店と、スコットラ ンドのナットウェスト支店を売却するほか、保険部門に加え、グロー バル・マーチャント・サービシズ部門、商品トレーディング事業のセ ンプラ・コモディティーズの持ち分も売却する。英国内で318支店 を売却するという。

ロンドン時間午後零時12分(日本時間同9時12分)現在の株 価はRBSが8.3%安の35.45ペンス、ロイズが2.1%安の83.25 ペンス。

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