UBS:7-9月赤字、富裕層向け部門の資金流出も加速-株価下落

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スイスの銀行最大手、UBSが 3日発表した2009年7-9月(第3四半期)決算は、4四半期連続 の赤字となった。富裕層向け資産管理(ウェルスマネジメント)部門 からの資金流出も加速し、株価は一時9.2%安と、約半年で最大の下 げとなった。

同行の発表によると、第3四半期のウェルスマネジメント部門資 金流出入は266億スイス・フラン(約2兆3500億円)の出超だった。 純流出額は前四半期の223億スイス・フランから増えた。ウェルスマ ネジメントとスイス銀行部門の利益は前年同期比52%減の7億9200 万スイス・フランとなった。

スイスカント・アセット・マネジメントで運用に携わるフロリア ン・エスタラー氏は「中核事業のプライベートバンクの顧客基盤は引 き続き揺らいでいるようだ」と述べた。

第3四半期の純損益は5億6400万スイス・フランの赤字。赤字 幅はブルームバーグがまとめたアナリスト予想中央値を上回った。自 社債務の評価額上昇による会計上の費用14億4000万スイス・フラン が響いた。

オズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO)とカスパー・ フィリガー会長は米税務当局との和解やスイス政府による持ち分売却 などの後に、顧客資金の流入が「直ちに回復する」とは考えていない としていた。

第3四半期はアジアとスイスの顧客による資金引き揚げが再開し、 流出が前四半期に比べ加速した。9月末までの1年半の引き揚げ額は 1829億スイス・フランに達した。ジョン・クライアン最高財務責任者 (CFO)は電話会議で、UBSが黒字に復帰することで顧客の信頼 を取り戻すまで、資金流出は続く可能性があると述べた。

グルーベルCEOは元メリルリンチのロバート・マキャン氏を起 用し、ウェルスマネジメント部門からの顧客流出に歯止めを掛けよう としている。

投資銀行部門の第3四半期損失は13億7000万スイス・フランと 前年同期の27億5000万スイス・フランから縮小した。セールス・ト レーディング収入は21億5000万スイス・フランと過去9四半期での 最高となった。債券事業の収入は同期間で初のプラスとなった。

米州ウェルスマネジメント部門の利益は41%減の1億1000万ス イス・フラン。資産運用部門は69%減少し1億3000万スイス・フラ ンだった。

自社債務に絡む費用に加え、ブラジル部門パクチュアルの売却損 失として4億900万スイス・フランも計上した。スイス政府の持ち分 売却に関連した損失は3億500万スイス・フラン。

クライアンCFOは、10-12月(第4四半期)も7-9月期並み の自社債務に絡む特別費用を見込んでいると述べた。

現地時間午後1時21分(日本時間同9時21分)現在の株価は前 日比7.3%安の16.09スイス・フラン。

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