米国株(2日):上昇、フォード黒字と経済統計を好感

米株式相場は上昇。自動車のフ ォード・モーターの黒字決算が好感されたほか、製造業景況指数や住 宅販売成約指数、建設支出など一連の経済指標が予想を上回ったこと から買いが優勢となった。

フォードは7月以来で最大の8.3%高。7-9月期営業損益が 2008年以来で初の黒字となったことから買いが入った。このほかア メリカン・エキスプレスやユナイテッド・テクノロジーズ、ヒューレ ット・パッカードも上昇。午後に入り、米連邦準備制度理事会(FR B)銀行監督・規制局のジョン・グリーンリー副局長の発言を受け、 主要株価指数は伸び悩んだ。同副局長は金融機関が抱える商業用不動 産ローン債権がデフォルト(債務不履行)に陥る危険性を指摘した。

S&P500種株価指数は前営業日比0.7%上昇の1042.88。ダウ 工業株30種平均は76.71ドル(0.8%)高の9789.44ドル。ニュー ヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は4対3。

スタイフェル・ニコラス(ニュージャージー州フローラムパー ク)の市場ストラテジスト、ケビン・キャロン氏は、「米供給管理協 会(ISM)統計に反映されたように、経済には全般に改善がみられ る」と指摘。「きょうのように良好な数字が続く限りは市場では安心 材料となるだろう」と述べた。

ISM製造業と建設支出、住宅販売

朝方の経済統計を受けて米国株は買い先行で始まった。ISMが 発表した10月の製造業景況指数は55.7に上昇し、2006年4月以来 の最高を記録した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス トの予想中央値は53.0だった。9月の建設支出は予想外の前月比

0.8%増加。中古住宅販売成約指数は前月比6.1%上昇した。

グリーンリー氏の発言が報じられるまで、S&P500種は1.5% 高まで、ダウ平均は146ドル高までそれぞれ上げていた。銀行システ ムは「強固と呼ぶには程遠い」との同氏発言を受けて、S&P500種 の金融株価指数は2.5%高から伸び悩みとなり、0.8%高で終えた。

米自動車大手のなかで唯一、破産法の適用申請を回避したフォー ドは8.3%高の7.58ドル。7-9月期決算は特別項目を除いたベー スで1株当たり利益26セント。ブルームバーグがまとめたアナリス ト予想は1株当たり20セントの損失だった。

前日に連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請し た商業金融のCITグループは65%急落し25セントで終了。同社の 総資産は710億ドル、負債総額は649億ドル。米財務省はCITに注 入した公的資金23億3000万ドルについて回収の望みは低いとしてい る。

S&P500種の産業別10指数のうち、この日は8指数が上昇。 中でも消費財と素材株が1%以上の値上がりとなった。

LPLファイナンシャル(ボストン)の最高投資責任者(CI O)、バート・ホワイト氏は、「ハロウィーン経過でセンチメントが 上向いた」と指摘。「フォードの決算は極めて好調だった。CIT破 産の影響を懸念する投資家は多かったが、市場はこうした懸念を振り 切った」と述べた。

携帯電話端末で米最大手のモトローラは5.4%高。シティグルー プのアナリストらは、モトローラの投資判断を「ホールド」から「買 い」に引き上げた。

クレジットカードのアメリカン・エキスプレスは2.4%上昇。10 月30日付の提出文書によると、同社は米政府の緊急貸し出しプログ ラムに基づき、さらに121億ドルの資産担保証券を発行できる。

シティグループは2.4%安。S&P500種の金融株価指数は一時、

1.8%安まで下げた後、下げ渋った。

FRB銀行監督・規制局のグリーンリー副局長はアトランタで開 催された米下院監視・政府改革委員会小委員会で証言し、「ここ数カ 月にわたり、金融市場の状況や投資家心理はともに改善してきた。一 方で、市場における相当なストレスや脆弱(ぜいじゃく)さは根強 い」と指摘した。

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