米国債(2日):下落、米国株もみ合いとFOMC前で

米国債相場は下落。米国株のもみ 合いに加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を3-4日に控 え、売りが優勢になった。

米供給管理協会(ISM)製造業景況指数や建設支出、中古住宅 成約指数が景気回復を示し、米国債の売りを誘った。米連邦準備制度 理事会(FRB)当局者が金融システムは今も「強固な状態からは程 遠い」と発言。金融株が下げに転じ、S&P500種株価指数はもみ合 った。

BNPパリバ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、セルゲ イ・ボンダルチャク氏は「FOMC会合が終わるまで、相場の方向感 に関し大きなリスクを取る動きは手控えられるだろう。投資家にとっ てリスクを取る前にFOMC声明を見極めることが重要だ。それまで、 株式市場を眺めながらの展開になるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時26分現在、10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.42%。この日の取引レン ジは3.37-3.44%。10年債(表面利率3.625%、2019年8月償 還)価格は9/32下げて101 22/32。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、6日発表 の10月の雇用統計では非農業部門雇用者数は17万5000人減が見込 まれている。

経済指標

米商務省が2日に発表した9月の建設支出(季節調整済み、年換 算)は前月比0.8%増加と、2008年9月以降で最大の増加率となった。 ISMが発表した10月の製造業景況指数は55.7と、06年4月以来 の最高。9月の中古住宅販売成約指数は前月比6.1%上昇した。8月 は6.4%上昇。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォーキ ー)で約30億ドルの債券運用に携わるジェイ・ミューラー氏は「経 済指標は多少、割り引いて判断すべきだ。大恐慌以来で最悪のリセッ ション(景気後退)から脱しようとしているため、変化率で判断する と好況のように見えるが、実際には悲惨な状況からわずかに回復して いるにすぎない」と語った。

オバマ米大統領はボルカー元FRB議長が議長を務める経済回復 諮問会議で、米経済が「瀬戸際から回復した」と述べ、政府は今、債 務縮小と雇用創出について真剣になるべきだと主張。「必要な水準ま で回復していない」とも述べた。

銀行の中長期債買い

米銀は前回のリセッション直後以降で最速のペースで米国債を買 い入れている。10月中旬までの1年間に米国債やファニーメイ(連 邦住宅抵当金庫)などの政府機関債の購入額は合計18%増加し、1 兆4000億ドルとなった。

JPモルガン・チェースやシティグループ、ウェルズ・ファーゴ などの銀行はスティープ化した利回り曲線を利用した取引で利益を 得ている。事実上ゼロである政策金利に低水準に抑制されている短期 金利で資金を調達し、中長期債を購入して運用している。

RBCキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、アイラ・ジ ャージー氏は「少なくとも2010年の終わりまで今後数四半期、銀行 は中長期債購入を続けるだろう」と語った。そのため、10年債利回 りは2010年中は4%を下回り続けるとの見通しを明らかにした。

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