売り上げ、受注とも3社が前年同期割れ-重工大手4社の決算出そろう

三菱重工業など国内重工大手4社 の2010年3月期、4-9月期の連結業績が2日、出そろった。量産品 を多く扱う企業ほど世界景気後退の影響が大きく、3社の売上高が前年 同期実績を下回った。造船や海洋構造物が得意な三井造船は逆に売り上 げを伸ばした。しかし、受注実績では4社ともに、前年同期を大きく下 回った。

最も苦境に立ったのが川崎重工業。ドル箱の二輪事業が4-6月に 続いて立ち直りが鈍かった。米ボーイング社向け旅客機の製造分担品が 減った航空宇宙部門も含め、ほとんどの部門が前年実績を割ったため、 受注残を抱える造船事業だけでは支えきれなかった。

最大手の三菱重も同様に自動車用ターボチャージャーや空調機器、 産業機械など量産品を扱う部門が世界景気悪化の打撃を大きく受けた。

IHIもターボチャージャーでは受注、売り上げとも手痛い打撃を 受けたが、前期までに赤字体質の清算が終った主力のエネルギー・プラ ント事業が立ち直り、利益体質が改善したため、営業損益は黒字化し、 純利益も前年同期比並みを確保した。

同社は同日、2010年度から3カ年の新中期経営計画を発表。今期 130億円と予想している経常利益を12年度までに600億円にすると発 表した。600億円の具体的な根拠は示されなかったが、会見した釜和明 社長は「具体策は来年の決算発表時に発表したい」と述べ、来年の5月 頃までには根拠を示す考えを明らかにした。

各社とも受注残を抱える造船事業は比較的順調だった。中でも三井 造船は売り上げ構成比の半分前後を造船が占めるため、最も恩恵を享受 した。ただ、造船事業では会計基準の変更も増収増益に寄与した。完工 時に計上していた売上を四半期ごとに進ちょく分だけ計上することにな ったため、各社とも前年同期より実績が膨らんだ。

三井造船の宮崎俊郎取締役も、同社だけが増収増益となったことに ついて「年度の利益や売り上げを先食いしただけ」と分析し、「造船の 受注は非常に厳しい」と話している。

【重工大手4社の2Q業績・受注実績と通期予想】
(単位億円以下四捨五入、カッコ内は前年同期比)
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       三菱重    IHI    川重    三井造
2Q売上高  1兆3216        5463        5161        3713
        (▲16%)      (▲11%)      (▲21%)     (30%)

  純損益      ▲31           40         ▲63          96
         (-)      (▲0.4%)       (-)       (19倍)

  受注高 1兆1157     4195         4030    1734
       (▲39%)   (▲31%)   (▲44%)  (▲52%)

通期売上高  3兆円   1兆2900   1兆2000        7200
              (▲11%)     (▲7.1%)      (▲10%)    (4.9%)

通期純利益       120           70           30          140
              (▲50%)        (-)      (▲74%)       (32%)
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-- Editor: Tetsuki Murotani Norihiko Kosaka

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