アジアへ異動のモヒウディンUBS為替責任者、ドル強気姿勢崩さず

来年1月シンガポールへの異動 が決まっているスイスの銀行、UBSの為替戦略担当マネジングディ レクター、マンスール・モヒウディン氏は、アジアの景気回復がドル にとって最良の好材料をもたらすと予想している。

今年3月にスイス国立銀行(中央銀行、SNB)がフラン売り・ ユーロ買いを実施するのを3日前に予見したモヒウディン氏(39) は、「職務の一環として政策当局者と協議や仕事をする機会があるが、 当局者らが近くドルを見捨てるとの印象は受けていない」と説明。 「アジアに移れば、より詳細に情勢の推移を追えるだろう」と語った。

アジアのリセッション(景気後退)からの回復が欧米より早く 進むなか、北京からシドニーに至るまでアジアの大都市に異動する銀 行幹部が増えている。今年の騰落率でアジアの18の株価指数のうち 15がS&P500種株価指数を上回っている。中国の2009年7-9月 (第3四半期)成長率はプラス8.9%に達したが、米国はプラス

3.5%、英国はマイナス5.2%にとどまった。

モヒウディン氏は先週のチューリッヒでのインタビューで、「豪 州は最初に利上げに踏み切り、日本では新政権の誕生に伴い円のボラ ティリティが回復した。中国では回復が見られる」とした上で、「ア ジア太平洋地域は、為替市場のみならず世界経済にとっても重要性が 増している」と指摘した。

下落が2年続いてもドル支持続く

ウルドゥー語に堪能で、イングランドサッカー、プレミアリーグ の名門チーム、マンチェスター・ユナイテッド(マンU)のファンで あるモヒウディン氏は、異動後もUBSのグローバル為替戦略責任者 を務める。同氏は、ドルが向こう2年間下落したとしても、アジアの 中央銀行から支持を失う公算は小さいと言明。米資本市場の奥行きの 深さとドルに替わる「強い」通貨がないこと、同地域における米国の 政治的重要性を理由に、ドルが世界の準備通貨であり続けるだろうと 予想した。

同氏の見通しによれば、ドルは1ユーロ=1.30-1.60ドルのレ ンジの1.60ドルに近い水準で推移する。先週末は1.4719ドルで、 年初来の下落率は5.1%となった。

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