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今日の国内市況:日経平均が1万円回復、債券は小幅安-91円台前半

東京株式相場は4日ぶりに反発。 日経平均株価は1万円を回復した。7-9月期の米国の経済成長率が市 場予想を上回ったことを好感、ソニーや東芝など輸出関連、新日本製鉄 など素材関連株中心に高い。オリンパスやニコンなどの業績期待が高ま った影響で、精密機器は東証1部の業種別上昇率1位。

日経平均株価の終値は前日比143円64銭(1.5%)高の1万34円 74銭、TOPIXは12.41ポイント(1.4%)高の894.67。

米国の消費者信頼感指数や新築一戸建て住宅販売など、直近で下振 れ傾向が続いていた経済指標に歯止めがかかった。きのうの日経平均は 4月安値と7月安値を結んだサポートラインで下げ止まるなど下値の 堅さを示唆。日経平均は3日間で4.6%下げていたほか、月末最終日と もあって、買い戻しも入りやすかった。

7-9月の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率3.5% 増と、ブルームバーグがまとめた事前予想の中央値3.2%増を上回った。 なかでも、プラス転換が微妙と考えられていた住宅投資が前期比年率 23%増と約4年ぶりのプラスとなったことについて、市場ではポジティ ブサプライズ(驚き)だったとの指摘があった。

もっとも、日経平均は1万円からの上値は重く、投資家の短期的な 買いコストである25日線(1万76円)は回復しなかった。9月の全国 の消費者物価指数で、変動の大きな食料(酒類除く)とエネルギーを除 く「米国型コアCPI」は9月の全国が1%低下し、前月に比べてマイ ナス幅が拡大した。

東証1部の業種別33指数の騰落状況は値上がり業種が30、値下が りはその他製品と食料品、パルプ・紙の3。値上がり銘柄数は1125、 値下がり銘柄数は436。東証1部の売買高は概算19億3078 万株、売買 代金は同1兆4511億円。

個別では、決算を受けてシティグループ証券がPER(株価収益 率)から3割の株価上昇余地があると指摘した東海理化、メリルリンチ 日本証券が格上げしたオリンパスが急伸。上半期の連結営業利益が計画 を上回ったTDKなども大幅高となり、JPモルガン証が2次電池関連 の調査を開始し、オーバーウエートに新規格付けした三洋電機は続伸。

半面、業績悪化の任天堂、大和証券SMBCが格下げした住友信託 銀行、10年3月期の営業利益予想を減額したNTNは大幅安。きのう 午後に10年3月期業績予想を下方修正したネットワンシステムズは急 反落。池田泉州ホールディングスは東証1部の下落率1位だった。

債券は小幅安、1.4%台では買いも

債券相場は小幅安(利回りは上昇)。前日の米国債相場の下落や国 内株価の反発を受けて売りが先行した。その後は新発10年債利回りの

1.4%台前半で買いが入ったほか、月末で保有債券の年限を長期化させ る投資家からの買いも相場を下支えした。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比21銭安の137円79銭 で始まり、直後に25銭安の137円75銭まで下落した。その後は、徐々 に水準を切り上げて、午後3時前には1銭高の138円1銭とプラス圏に 浮上する場面もあった。結局は1銭安の137円99銭で引けた。

現物債市場で新発10年物の304回債利回りは、前日比2.5ベーシ スポイント(bp)高い1.425%で開始した。新発10年債利回りとしては 8月12日以来の高水準となったことから、その後は買いが入り、徐々 に上げ幅を縮めた。午後4時16分時点では前日比変わらずの1.40%で 取引されている。

超長期債はしっかり。新発30年債利回りは前日比1bp低い2.27% で推移している。月末でインデックス(指数)型運用を中心とする機関 投資家が保有債券の年限を長期化させる買いが入ったもよう。

一方、この日の午後には日本銀行がコマーシャルペーパー(CP) と社債の買い入れを年内で停止することを発表。企業金融支援特別オペ は来年3月末まで延長した上で完了する方針も明らかとなった。特別オ ペの来年3月末での完了と社債買い入れ終了には、水野温氏審議委員が 反対した。

また、日銀は2011年度までの見通しを示す経済・物価情勢の展望 (展望リポート)を公表。同年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コ アCPI)の前年比伸び率は、政策委員の見通しの中央値がマイナス

0.4%と、09年度から3年連続のマイナスとなった。物価下落の長期化 が見込まれる中、政策金利0.1%という超低金利は長期化する公算が大 きい。

円が午後強含み、1ドル=91円台前半

東京外国為替市場では午後の取引にかけて円が強含みとなった。米 景気の悲観論修正を背景に投資家のリスク選好姿勢が戻るとの見方から 円売りが先行したものの、来週は米国で連邦公開市場委員会(FOM C)や雇用統計などの主要材料を控えて、慎重な姿勢が強まった。

円は主要16通貨中15通貨に対して上昇。ドル・円相場は午前に付 けた1ドル=91円58銭を下値に円がじり高に展開し、午後には90円 84銭まで水準を切り上げる場面もみられた。ユーロ・円相場も一時1 ユーロ=134円74銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた135 円51銭から円高方向に振れた。

米国では来週2日に供給管理協会(ISM)が10月の製造業景気 指数を発表するほか、6日には10月の雇用統計など重要指標が発表さ れる。また、4日にはFOMCの結果が明らかとなるが、市場の一部で は声明文の内容が変更されるとの観測もあり、金融緩和策の出口戦略が 示唆される可能性を指摘する声も聞かれている。

一方、ユーロ圏財務相会合の議長を務めるルクセンブルクのユンケ ル首相兼国庫相は、29日にベルギー紙ユーロポリティークに掲載され た同紙とのインタビューで、「現在のユーロ相場については特に懸念し ていない。だが、私が米国と日本に対して言ったのは、ここでも繰り返 すが、ユーロの上昇トレンドが続けば、ユーロの過大評価によりユーロ 圏の輸出産業が打撃を受けるということだ」と述べている。

来週は6日から2日間の日程で20カ国・地域(G20)財務相・中 央銀行総裁会議が英国のスコットランドで開かれる。同会議に向けて市 場ではユーロ高への警戒感が出やすいとの指摘があり、ユーロ・ドル相 場が1ユーロ=1.5ドル台を超える水準になると、ユーロ買いに慎重な 姿勢が強まる可能性があるとみていた。

この日のユーロ・ドル相場は1.48ドル台前半から半ばで取引され た。前日の海外市場で1.4859ドルと2営業日ぶりのドル安値を付けて いた。

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