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日航再建で政府が対策本部-運航に万全期すため異例の個別企業支援

日本航空の再建に向け、官民を 挙げた新たな取り組みが動き始めた。政府は関係省庁で構成する日航再 建対策本部を設置、30日夕に初会合を開く。日航の支援要請を受けた 官民共同出資の企業再生支援機構が再生のための資産査定などの作業を 進めていくのを見守りながら、政府としても対応を検討していく。

日航再建では前原誠司国土交通相の直属専門家チームの「JAL 再生タスクフォース」が示しているように、相当規模の資金を要し、公 的資金が必要ともされているほか、一連のリストラ策の中でも企業年金 の引き下げがOBの反発もあって難航している。日航の運航に支障が出 ないように、政府は今後こうした問題に取り組んでいくことになる。

再建対策本部は前原国交相を本部長とし、財務、厚生労働、法務、 経済産業など7つの府省の副大臣を中心に構成。

前原国交相は30日の閣議後会見で、日航再建について「新たな段 階に入ったと認識している」とし、「再建途上の日航の運航に万全を期 すために対策本部として政府を挙げて取り組みたい」との決意を表明。 具体的には「資金の問題、再建計画を実行していくにあたってのさまざ まな問題について関係省庁と緊密に連絡を取っていく」と語った。

また、当面の資金繰りのためのつなぎ融資に関して、前原国交相 は「支援決定を行うのは資産査定が行われてからだ」と述べ、「対策本 部ではその間、安定的な運航に支障のないようなことをしっかりとすべ ての面においてやっていくことだ」と強調。企業年金問題については 「国民の目線に立たないといけないし、財産権の問題もある」とし、 「こういった問題を多角的に議論しながら国民の理解が得られるような 方策を目指したい」と語った。

公的支援は良識ある国民の理解が必要

藤井裕久財務相は同日の閣議後会見で、日航再建に関して「政治 が最後の責任を負う」と述べる一方で、日本政策投資銀行によるつなぎ 融資などの公的支援について「良識ある国民の理解が必要」とし、企業 年金の削減などの前提条件を基に検討を進める考えを示した。

日航の再建は今後、支援機構が資産査定を行った上で、支援する かどうかを検討していくことになる。対策本部は日航が必要とされる資 金繰りのためのつなぎ融資の確保や、タスクフォースが必要とみていた 3000億円規模の資本増強の問題などに取り組むことになる。企業年金 の削減問題をめぐっては、前原国交相が29日に長妻昭厚生労働相と対 応を協議している。

野村証券金融経済研究所の村山誠シニアアナリストは30日付の投 資家向けリポートで、日航について「再生計画の内容次第で既発行株式 の価値も大きく変わることが予想される」と指摘。そのため、「現状で は合理的な妥当株価の算定が困難であるため、目標株価の公表を中止、 レーティングも失効させる」と発表した。

--取材協力:広川高史、下土井京子、谷口 崇子 Editor:Hideki Asai、Takeshi Awaji

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 松田 潔社 Kiyotaka Matsuda +81-3-3201-8694 kmatsuda@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +813-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 香港 Neil Denslow +85-2-2977-6639 ndenslow@bloomberg.net

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