コンテンツにスキップする

10月30日の海外株式・債券・為替・商品市場

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルと円がユーロに対して上昇。 週間ベースでは4週ぶりの上げだった。投資家の間で政府の景気刺激策 が解除されたら世界の景気回復が腰折れするとの懸念が広がり、リスク 資産への需要が減退した。

円はブルームバーグが調査する主要16通貨すべてに対して上昇。 日銀は金融支援のための時限措置のうち、社債の買い入れについて 年内で停止することを決めた。カナダ・ドルは米ドルに対して下落。 カナダの8月の国内総生産(GDP)が予想外に減少したのが売り 材料だった。

RBSセキュリティーズの外国為替戦略責任者、アラン・ラス キン氏は、「景気刺激策の内容がやや薄くなり始めているが、経済 蘇生についての認識が誤っているのか疑問だ。多くの市場参加者は ドルに対してショートポジションを立て、よりリスクの高い取引に 対してはロングポジションを取っている。年末前に一部のリスクポ ジションに調整が入るとみている」と語った。

ニューヨーク時間午後2時45分現在、円は対ユーロで2.3% 上昇して1ユーロ=132円45銭。前日は135円51銭だった。ドル はユーロに対して0.7%上昇の1ユーロ=1.4723ドル(前日は

1.4822ドル)。円は対ドルで1.6%上げて1ドル=89円97銭。前 日は91円41銭だった。

カナダ・ドル

カナダ・ドルは米ドルに対して最大1.6%下落。同国の8月のG DPは前月比0.1%減少、ブルームバーグがまとめたエコノミスト 23人の予想では0.1%増が見込まれていた。

ブルームバーグのまとめた予想ではカナダ・ドルは年末までに 対米ドルで1.05カナダ・ドルまで上昇すると見込まれている。

円はニュージーランド・ドルに対して上昇、ドルも対オースト ラリア・ドルで値上がりした。低金利通貨で資金を調達し、高金利 通貨で運用するキャリー取引が縮小するとの観測が背景。

日本の政策金利は0.1%、米国は事実上ゼロ。これに対しオース トラリアは3.25%、ニュージーランドは2.5%に設定されている。

日銀の決定

週間ベースで円はユーロに対して4.1%上昇、ドルは同1.8%値 上がりした。

日銀は金融政策決定会合で、12月末を期限とする企業金融支援 のための時限措置のうち、CPと社債の買い入れについては年内で 停止し、企業金融支援特別オペは来年3月末まで延長した上で完了 することを決めた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は29日、3000億ドル規模の米 国債購入プログラムを終了した。7カ月にわたる米国債買い入れが 住宅市場の安定化に貢献し、借り入れコストの上昇抑制につながっ たとみられる。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。個人消費支出の減少や消費者マインド指数の低 下に加え、商業金融会社CITグループの破たん懸念から景気回復の持 続性に対する懸念が強まった。S&P500種株価指数は月間ベースで 8カ月ぶりに下落した。

CITグループは24%急落。著名投資家のカール・アイカーン 氏が事前調整型の破産申請計画を支持することで合意したことが売 りを誘った。シティグループは5.1%安。銀行アナリスト、マイク・ マヨ氏が10-12月(第4四半期)に100億ドルの評価損を計上する と予想したとの報道が嫌気された。

個人消費支出とロイター・ミシガン大学消費者マインド指数が前 月から悪化したことを受け、アメリカン・エキスプレス(アメックス) やウォルト・ディズニーが安い。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジス ト、ジェームズ・ポールセン氏は「消費者マインド指数は失望を誘っ た。銀行の評価損計上は続いている。調整は避けられないとの見方が 強まっている」と指摘した。

S&P500種株価指数は前日比2.8%安の1036.19で終了。7 月2日以来の大幅安となった。ダウ工業株30種平均は249.85ドル (2.5%)安の9712.73ドルで終えた。全30銘柄が下げた。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)で通常取引開始直後に、注 文が殺到し、テクニカル問題が発生。一時、株価表示に支障を来たし た。米国の全市場での出来高は約121億株と、3カ月平均を27%上 回った。

ウォール街の「恐怖指数」として知られる米国株オプションのボ ラティリティ指数(VIX)は24%上昇して30.69。株価下落に備え たオプション需要が強まり、過去1年で最大の上昇。7月8日以来の 高水準となった。

月間ベース

S&P500種は月間で2%下落し、2月以来で初めての下げとな った。ダウ平均は月間ベースではほぼ変わらず。

資産家ジョージ・ソロス氏は30日、ブダペストにある中央ヨー ロッパ大学に招かれて講義し、世界経済の回復は「いずれ勢いを失う」 だろうとし、2010年または11年に「二番底」に陥る可能性を指摘し た。

米資産家ウィルバー・ロス氏は30日、米国では「商業用不動産 市場の大規模な崩壊」が始まっていると指摘。消費者マインド指数も 売り材料。同指数は失業が家計支出を引き続き抑制する可能性を示唆 した。マインド指数(確定値)は70.6と前月の73.5から低下。前月 は昨年1月(78.4)以来の高水準まで回復していた。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は70.0だった。

資源株、金融株

S&P500種のエネルギー株、素材株両指数は急落。原油相場が 1カ月ぶりの大幅安になったことが背景にある。主要6通貨に対する インターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は0.7%上昇し た。

S&P500種の金融株指数は4.8%安と、全10セクターで最も下 げがきつい。経済専門局CNBCが伝えたマヨ氏の見解を嫌気し、シ ティは5.1%安。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。経済指標でインフレの抑制が示されたほか、戦 後最悪のリセッション(景気後退)からの回復は弱いものになるとの観 測が強まったことが背景。

10年債利回りは低下した。米連邦準備制度理事会(FRB)が インフレの指標とするPCEコア価格指数は、前年同月比1.3%上昇 にとどまり、01年以来最小の伸びを記録した8月と同率だった。一 方、株式相場は下落。9月の個人消費支出(PCE)が5カ月ぶりに マイナスに落ち込んだことなどが嫌気された。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は「国債相場を根本か ら支える要因は今後も存在するだろう。株式市場の軟調さを考慮すれ ば、国債相場はより高い価格水準で取引されるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時29分現在、10年債利回りは前日11ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.39%。10年債(表面利率

3.625%、2019年8月償還)価格は29/32上げて101 30/32。

政府の介入

政府による経済への介入が戦後最大規模となり米国の債務が膨れ 上がる一方、経済成長は停滞している。戦後最悪の金融危機が企業や 個人に及ぼした打撃が大きかっただけに、企業部門や家計部門の支出 は政府の支援に取って代わるほど十分に伸びない可能性がある。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は「大きな疑問は、景気が政府介入や財政刺激 策なしでも独り立ちできるかどうかだ」と指摘する。

10月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値) は70.6と速報値の69.4から上方修正された。前月の73.5からは低 下。前月は昨年1月(78.4)以来の高水準まで回復していた。

手放しは困難

米連邦準備制度理事会(FRB)は前日、消費者の借り入れコス ト抑制を目指す取り組みの一環として3月に開始した3000億ドルの 国債購入プログラムを終了した。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責任 者、ケビン・ギディス氏は「FRBはこうして買い取った国債を市場 に戻す時期についてどういう見方を示すのか、将来的には注意が必要 になろう」と指摘。「短期的には、景気が引き続き不安定で、雇用の 創出がみられず、インフレ圧力が抑制されている限りは購入した国債 を手放すとは考えにくい」と述べた。

今が売り時

債券ファンド最大手の米パシフィック・インベストメント・マネ ジメント(PIMCO)のポートフォリオマネジャー、ポール・マカ リー氏は同社ウェブサイトに掲載されたリポートで、投資家は比較的 リスクの高い資産を売却するのが得策だと指摘した。

マカリー氏は、米国のリセッション(景気後退)は「むしろ終わ っていないというべきなのかもしれない」と指摘。米連邦準備制度理 事会(FRB)が政策金利を過去最低水準から引き上げるべき理由は ないとの見方を示した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。週間ベースでも値下がりした。ド ルが上昇し、代替投資としての金需要が減退した。

金連動型ETF(上場投資信託)として最大の「SPDRゴー ルド・トラスト」への投資は、今週0.3%落ち込んだ。金相場は今 月14日、オンス当たり1072ドルの最高値を記録した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズのヘッドデ ィーラー、フランク・マギー氏は「ドルが上昇するようならば、そ れが株安にもつながり、金は下落するだろう」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物12月限は、前日比6.70ドル(0.6%)安の1オンス=1040.40 ドルで取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は反落し、1カ月ぶりの大幅安。9月の米個 人消費支出(PCE)が5カ月ぶりにマイナスとなったことから、景気 の力強い回復に対し懐疑的な見方が強まった。

原油相場は前日比で一時3.8%安。米商務省が発表した9月の個 人消費支出(PCE)は前月比0.5%減少した。前日は、第3四半期 (7-9月)の米実質国内総生産(GDP)がプラス成長となったこ とを受け、原油価格は2週間ぶりの大幅高となっていた。

MFCグローバル・インベストメント・マネジメント(ボスト ン)のシニアマネジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「今回の 景気回復は鈍いものになるという不安が根強い」と指摘。「景気の現 状を考慮すると、バレル当たり80ドル水準はほとんど納得できな い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比2.87ドル(3.59%)安の1バレル=77.00ドルで終了した。週 間ベースでは4.3%値下がり。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落し、ダウ欧州600指数は月間ベースで2月以降 最大の下げとなった。固定電話ネットワーク大手の仏アルカテル・ルー セントの7-9月(第3四半期)赤字が予想より悪化したが嫌気された。

また、9月の米個人消費支出(PCE)が5カ月ぶりにマイナス となったのに加え、10月のロイター・ミシガン大学消費者マインド 指数が前月から低下したことが材料視された。

アルカテル・ルーセントは11%の大幅安。ドイツのエンジニア リング会社、シーメンスは4.7%下げた。同国紙ハンデルスブラット が、ドイツ国鉄(DB)が高速鉄道の車両入札を取りやめると報じた ことが売りにつながった。ロンドン市場の非金属相場の下落を背景に、 カザフスタンの産銅大手、カザフミスを中心に鉱山銘柄が安い。

ダウ欧州600指数は前日比2%安の236.93で終了。この日は 同指数を構成する19産業グループすべてが下げた。前週末比では

3.3%安と、7月以降で最大の下げとなった。月間の下落率は2.3%。 企業業績と景気の見通しと比較すると、同指数がここ8カ月で50% 上昇したのは行き過ぎとの見方が広がったことが背景にある。

クレディ・スイス・アセット・マネジメント(ロンドン)のボ ブ・パーカー副会長は、「これまでの上昇度合いを考慮した場合、複 数の下振れリスクが存在する。今後2、3カ月は見送りムードが強ま る可能性がある」と語った。

30日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価が下落した。 ダウ・ユーロ50種指数は前日比2.9%安、ダウ・欧州50種指数は

2.2%下げた。

鉱山株

ロンドン金属取引所(LME)の銅、鉛、ニッケル、すずの各相 場が下落したことを受け、資源株は総じて安い。カザフミスは8.2% 安となったほか、スイスの産銅会社エクストラータは6.8%下げた。

ビデオ会議関連製品を手掛けるノルウェーのタンバーグは1.8% 下落。ネットワーク機器最大手の米シスコシステムズが172億クロ ーネでタンバーグを買収する合意を撤回する可能性があるとの懸念 が広がったことが手掛かり。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではドイツ国債相場が上昇。株の下落に加え、ドイツ小 売売上指数の低下にユーロ圏失業率の上昇を受けて景気回復の強さを疑 問視する見方が強まり、安全な投資先とされる国債への需要が強まった。

9月の独小売売上高指数は前月比0.5%低下と、市場予想に反し 2カ月連続で低下した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミストの予想中央値は同1%上昇だった。また9月のユーロ圏失業率 は9.7%と、1999年1月以来の高水準に悪化した。

独10年債とインフレ連動債(TIPS)とのスプレッド(利回 り格差)が示唆する債券投資家のインフレ期待は週間ベースで低下し た。景気回復は価格上昇圧力に拍車をかけるほど力強くないとの見方 が背景。

コメルツ銀行の金利ストラテジスト、デービッド・シュノーツ 氏(フランクフルト在勤)は「市場が統計発表のプラスのサプライズ に慣れ始めてきたところで、この日は独小売売上高が期待外れの内容 となった」と指摘。「これが国債にとり若干のサポートとなるだろ う」と語った。

ロンドン時間午後4時40分現在、10年債利回りは前日比9ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.23%。週間ベー スでは12bp低下した。同国債(表面利率3.5%、2019年7月償 還)価格は前週から0.95ポイント上げ102.18。2年債利回りは6 bp低下し1.29%となった。週間ベースでは9bp低下した。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。株式相場の下落を背景に、安全投資としての国 債需要が高まった。

10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下の3.61%となった。月間ベースでは2bp上昇。2年 債利回りは前日比4bp下げ0.86%。9月30日は0.88%だった。

この日のダウ欧州600指数は下落。月間ベースとしては4カ月 ぶりのマイナスとなった。

イングランド銀行(英中央銀行)は11月5日、景気刺激を狙っ た資産買い取りプログラムの購入規模を拡大するかどうかを決定す る。

ニューヨーク・ニューズルーム

種類別ニュース: 為替 NI FRX 、 NI JFRX、 NI FX NI KAWASE 経済 NI ECO 、 NI JNECO 、 NI JEALL 中央銀行 NI CEN 、 NI JCEN EMU(欧州経済通貨同盟) NI EMU 英国債 NI GLT 債券 NI BON 国債 NI GBN   欧州国債 NI EUB マネーマーケット NI MMK 英国経済 NI UKECO 米国債 NI USB 米国株 NI USS 株式 NI STK 米国預託証券(ADR) NI ADR ミューチュアル・ファンド NI FND 欧州国債 NI EUB 独債券 NI BND 仏債券 NI OAT 英国債 NI GLT 伊国債 NI BTP スペイン国債 NI SMB ベルギー国債 NI BBB オランダ国債 NI NAB 金融市場 NI JMALL 海外市況 NI TOPJF トップニュース NI TOP、 NI TOPJ 海外トップニュース NI TOPKAIGAI

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE