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債券は小幅安、米債安や株高警戒で売り―年限長期化の買いが下支え

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)。前日の米国債相場の下落や国内株価の反発を受けて売りが先行し た。その後は新発10年債利回りの1.4%台前半で買いが入ったほか、 月末で保有債券の年限を長期化させる投資家からの買いも相場を下支え した。

日興コーディアル証券の末沢豪謙国際市場分析共同部長は、朝方は 海外金利の上昇や株高に反応して売りが出たと説明した上で、「新発 10年債利回りの1.4%台では買いも入った。日銀決定は市場予想通り。 米国も国債買い入れを停止し、緊急手段を止めている」と語った。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比21銭安の137円79銭 で始まり、直後に25銭安の137円75銭まで下落した。その後は、徐々 に水準を切り上げて、午後3時前には1銭高の138円1銭とプラス圏に 浮上する場面もあった。結局は1銭安の137円99銭で引けた。

29日の米国市場では、7-9月期の米実質GDP(国内総生産) が市場予想を上回る成長率となったことなどを受けて、米国債相場が反 落し、米株式相場は上昇した。日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、 前日比143円64銭高の1万34円74銭で終了した。

新発10年債利回りは1.40%

現物債市場で新発10年物の304回債利回りは、前日比2.5ベーシ スポイント(bp)高い1.425%で開始した。新発10年債利回りとしては 8月12日以来の高水準となったことから、その後は買いが入り、徐々 に上げ幅を縮めた。午後4時16分時点では前日比変わらずの1.40%で 取引されている。

中長期債は日中では上値の重い展開が続いた。新政権下での概算要 求が過去最大の95兆円超に膨らむなど、国債の需給悪化を連想させる 材料は多い。三菱東京UFJ銀行円貨資金証券部副部長の中山憲一氏は 債券市場では政策金利が変更されない限り、金融政策よりも財政政策の 方が懸念材料として大きいと指摘した。

新発10年債利回りは一時、約2カ月半ぶりの高い水準となる

1.425%をつけており、今月6日の直近の低水準(1.24%)から18.5bp も上昇した。シュローダー証券投信投資顧問運用部債券チームヘッドの 塚谷厳治氏は、「今まで売りが急だったため、買い戻しも入っている」 という。

超長期債はしっかり。新発30年債利回りは前日比1bp低い2.27% で推移している。月末でインデックス(指数)型運用を中心とする機関 投資家が保有債券の年限を長期化させる買いが入ったもよう。みずほイ ンベスターズ証券の落合昂二シニアマーケットエコノミストは、「きょ うは月末でもあり、保有債券を長期化させる買い需要もあるようだ」と 語った。

11年度まで物価下落見通し

日本銀行は30日に開いた金融政策決定会合で、コマーシャルペー パー(CP)と社債の買い入れを年内で停止すると発表。企業金融支援 特別オペは来年3月末まで延長した上で完了する。みずほインベスター ズ証の落合氏は、「日銀がCP、社債の買い入れを停止したことは、事 前の報道通りだったためインパクトは全くない」と説明した。

また、日銀が公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」 では、2011年度の消費者物価指数(CPI)指数予測中央値はマイナ ス0.4%と、09年度から3年連続のマイナスとなった。シュローダー証 券投信の塚谷氏は、「展望リポートは、無難な数字。当面は0.1%の政 策金利の継続が必要な感じ」だとみている。

--取材協力 赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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