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今日の国内市況:日経平均3週ぶり1万円割れ、債券上昇―90円半ば

東京株式相場は3日続落して、日 経平均株価が3週間ぶりに1万円を割り込んだ。米新築一戸建て住宅販 売の予想外の減少、為替市場の円高が嫌気され、輸出や素材株中心に幅 広く売られた。米類似企業の業績不安が広がった影響もあり、ブリヂス トンなどゴム製品株は東証1部33業種の下落率首位だった。

日経平均株価の終値は前日比183円95銭(1.8%)安の9891円10 銭、TOPIXは6.54ポイント(0.7%)安の882.26。

業種では、ゴム製品指数の下げが最も大きくなった。米最大のタイ ヤメーカー、グッドイヤー・タイヤ&ラバーが10-12月期の北米営業 損益が赤字になると予想し、同社株が28日に22年ぶりの大幅安を記録 した影響が見られた。ブリヂストが4.6%安となるなど、TOPIXゴ ム製品指数を構成する11銘柄中9銘柄が安い。

もっとも、日経平均は午前の安値が9850円12銭、午後の安値は 9850円51銭と9850円近辺では下値抵抗力も見せており、東証1部の売 買代金も増加傾向を示した。市場では、日経平均の4月安値と7月安値 を結んだ支持線が現在は9850円程度にあり、サポートラインの下限で は押し目買いも入りやすいとの指摘もあった。

東証1部の売買高は概算26億4289万株と、先物・オプションの特 別清算値(SQ)算出日を除くと、6月16日以来、4カ月ぶりの高水 準。売買代金も概算1兆8669億円で、同6月23日(1兆8537億円) 以来の高水準に膨らんだ。値上がり銘柄数は426、値下がり1162。

個別では、2010年3月期業績予想を下方修正した新光電気工業が 一時値幅制限いっぱいのストップ安まであり、東証1部で値下がり率1 位。10年3月期業績予想を下方修正したNECエレクトロニクス、7 -9月期の連結純損失が33億円になったアドバンテストもそろって急 落。シティグループ証券が投資判断を引き下げた日清食品ホールディン グスは売買を伴って大幅安。

半面、会社側が10年3月期業績予想を引き上げ、UBS証券がポ ジティブサプライズだとして投資判断を上げた日本航空電子工業はスト ップ高で値上がり率首位だった。コスト体質改善などを評価して野村証 券が格上げしたアンリツ、決算説明会を受けて急伸した日立国際電気、 上期の連結純利益が会社計画を上回ったようだと29日付の日経新聞が 伝えた武富士もそろって急伸した。

債券は上昇、中期債や先物に買い

債券相場は上昇(利回りは低下)。前日の米国債相場が景気懸念を 背景に続伸したことに加えて、日経平均株価が1万円台を割り込んだこ とで、買いが優勢となった。先物中心限月は4営業日ぶりに138円台を 回復した。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比15銭高の137円82銭 で開始。約3週間ぶりに1万円を割り込んで始まった日経平均が200円 を超す下げ幅となると、買いが膨らんで137円99銭まで上昇した。そ の後、株価が下げ渋ると5銭高の137円72銭まで伸び悩んだが、午後 に入って再び水準を切り上げて、結局は33銭高の138円ちょうどと、 この日の高値で終了した。終値での138円台回復は今月23日以来。

世界的な株安の流れを引き継いで日経平均は3日続落。米国株や原 油相場の下げ歩調からリスク資産を落とす動きがうかがえると指摘があ り、この日の債券市場では先物中心に買い戻しの基調となっていた。

現物債市場で新発10年物の304回債利回りは、前日比1ベーシス ポイント(bp)低い1.41%で始まった後、2bp低い1.40%まで下げた。 そこでは売りも出て、いったんは横ばいの1.42%まで戻した。その後 は再び2bp低い1.40%で推移した。

中期債が堅調。新発5年債利回りは前日比3bp低い0.665%で推移 している。新発2年債利回りは0.255%と小幅低下している。

もっとも、あす30日には日本銀行の金融政策決定会合と「経済・ 物価情勢の展望(展望リポート)」公表、来週11月3、4日に米連邦 公開市場委員会(FOMC)を控えて、各国の金融政策を見極めたいと の慎重姿勢も強かった。

円が全面高、1ドル=90円半ば

東京外国為替市場では前日に続いて、円がほぼ全面高の展開となっ た。米景気の先行き懸念を背景に世界的に株価が下落する中、投資家の リスク回避姿勢の高まりが意識され、資源国通貨などを売り、低金利の 円に資金を戻す動きが続いた。

ユーロ・円は一時、1ユーロ=133円ちょうどを割り込み、132円 81銭と今月14日以来、約2週間ぶりの水準まで円高が進行。ドル・円 も一時、1ドル=90円25銭と同20日以来の円高値を付けた。

ブルームバーグ・データによると、円は南アフリカランドを除き、 主要16通貨に対して上昇している。

一方、ユーロ・ドルはドル買いが先行し、一時、1ユーロ=1.4683 ドルと今月12日以来のドル高値を更新。ただ、オプション絡みのユー ロ買いなども指摘され、その後は1.47ドル台前半までドルが伸び悩む 展開となった。

前日の欧米株の下落を受け、29日のアジア市場では主要株価指数 が全面安となっている。消費者信頼感指数に続き、前日発表された米国 の9月の新築一戸建て住宅販売が予想外の落ち込みとなったことで、米 景気の先行きに対する懸念が強まっていることが背景にある。

市場では、11月末にヘッジファンドやCTA(商品投資顧問会 社)の決算を控えており、それを意識してリスクポジションのアンワイ ンド(解消)が強まっているとの指摘が出ていた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX(ボラティリテ ィ・インデックス)はS&P500種の下落に備えた保険として使われる オプションの価格に連動し、投資家の悲観度を測る目安として使われる。 28日には前日比12.4%上昇し、今月2日以来の高水準となる27.91 に達した。

投資家のリスク回避姿勢の高まりを背景に、外国為替市場ではこれ まで買っていた資源国通貨や新興国通貨を売り、低金利の円やドルを買 い戻す動きが加速している。

また、この日は米国で7-9月期の国内総生産(GDP)の発表が 予定されており、予想を下回った場合には、株や商品などリスク資産が 売られて、為替市場では低金利の円やドルの買い戻しが一段と進む可能 性が警戒される。

オーストラリア・ドルは対円で一時、今月12日以来となる1豪ド ル=80円台まで下落。対米ドルでは同8日以来の安値を付ける場面が 見られた。

ニュージーランド(NZ)ドルは対円、対ドルで今月5日以来の安 値まで下落。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)が金融政策決定会 合で政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを過去最低の

2.5%に据え置くことを決め、来年7-12月(下期)まで現在の政策金 利を維持する姿勢を示したことで売りが加速した。

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