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世銀:東欧10カ国の銀行、システミックリスク引き起こす懸念和らぐ

世界銀行は、欧州連合(EU) に加盟する東欧10カ国の銀行セクターについて、信用収縮に直面した 後も経営状態が予想以上に底堅く、世界的な金融危機で弱体化した地 域経済に深刻な打撃を与える懸念は和らいでいる、との見解を明らか にした。

世銀のシニアエコノミスト、カスパール・リヒター氏はインタビ ューで、「不良債権の増加は、われわれが考えていたほど大きくなか った。増加ペースは東欧地域にシステミックリスクを引き起こすほど ではないはずだ。不良債権について今後も制御可能な状況が続くこと を期待している」と述べた。

フランスの銀行大手ソシエテ・ジェネラルはチェコのコメルチニ 銀行の株式の6割を保有。イタリアの銀行大手ウニクレディトはポー ランドのバンク・ペカオの経営権を握っている。リヒター氏は、国際 的に事業展開するこれらの金融機関が東欧の銀行への資金供給を維持 していることが緩衝材になっているとの認識を示した。

世銀が28日発表した報告書によると、外国資本が所有する銀行資 産は、ルーマニアで60%、チェコとスロバキアでは約98%に達する。 リヒター氏は「東欧地域の非常に多くの銀行を外資が所有しているこ とを考えると、親会社がエクスポージャーを維持しているという事実 は、極めて重要な側面だ」と指摘した。

報告書はまた、EU内の東欧10カ国の不良債権から生じる損失額 について、過去の銀行危機のデータに基づく試算を公表。ルーマニア で最終的に国内総生産(GDP)の9%、エストニアでは21%になる 可能性があると予想した。

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