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世界金融政策が二極化-先発組に通貨高、後発の利上げ急ピッチの恐れ

【記者:Simon Kennedy】

10月29日(ブルームバーグ):世界的な金融政策の二極化が進ん でいる。米連邦準備制度理事会(FRB)や日本銀行など主要国の中 央銀行は、利上げでノルウェーとオーストラリアに後れを取ったが、 この傾向は2010年に入っても続く見通しだ。

バーナンキFRB議長と日銀の白川方明総裁は近く、緊急措置の 一部解除に動く見込みだが、米JPモルガン・チェースは、来年7- 9月(第3四半期)に入るまで、主要7カ国(G7)が利上げに踏み切 るとはみていない。金融政策の二極化は、最初に政策転換を行うこれ らの国の為替レートを押し上げるとみられる。米ニューヨーク大学の ヌリエル・ルービニ教授は、米国の低金利がドルで資金を調達し、他 の通貨建て資産に投資する行動を促しており、「巨大なバブル」を生み 出す恐れがあると警告する。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのグローバル・エコノミ スト、ジェイ・ブライソン氏は「先進諸国は予見可能な近い将来の利 上げを見送るだろう。世界経済の成長が加速しても、大幅に縮小した 各国経済が回復するには若干時間がかかると予想される」と話す。

ノルウェー中央銀行は28日、政策金利である翌日物預金金利を 0.25ポイント引き上げて1.5%とすることを決定した。その理由とし て予想を上回るインフレ加速に言及し、これまで想定した以上の速い ペースで利上げを続行する可能性を示唆した。これに先立ち、8月に はイスラエル銀行(中央銀行)が、10月にはオーストラリア準備銀行 (RBA、中銀)も利上げを実施した。アジアが先行する形で、すぐ に追随する中銀が出てくるとみられる。

モルガン・スタンレーのエコノミスト、マノジ・プラダン氏(ロ ンドン在勤)は、最近の二極化する金融政策を、自転車レースの先頭 集団にオートバイが混じっている状況だと例え、すぐに利上げに動く 中銀にも、利上げが遅れる中銀にもリスクがあると指摘する。同氏は、 フライング気味に利上げをスタートさせた中銀は、自国通貨の上昇で 経済が打撃を受ける恐れがあり、イスラエルはシェケルの押し下げ介 入に既に動いたと説明。利上げを見送っている後発組の中銀も、追い つくためにより速いペースの利上げをやがて余儀なくされると予想し ている。

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