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東京外為:円がほぼ全面高、世界的な株安でリスク資産売り継続

東京外国為替市場では前日に続き、 円がほぼ全面高の展開となった。米景気の先行き懸念を背景に世界的 に株価が下落する中、投資家のリスク回避姿勢の高まりが意識され、 資源国通貨などを売り、低金利の円に資金を戻す動きが続いた。

ユーロ・円は一時、1ユーロ=133円ちょうどを割り込み、132 円81銭と今月14日以来、約2週間ぶりの水準まで円高が進行。ドル・ 円も一時、1ドル=90円25銭と同20日以来の円高値を付けた。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の酒井聡彦営業推進役は、「前日の 海外の動きを受けて、東京時間も株価の下落とそれに伴う円買いやド ル買いが続いている」と説明。テクニカル的にも一段の株安が警戒さ れる中、ヘッジファンドなどの期末である11月末に向け、「リスクポ ジションの解消はもう少し強まるとみており、クロス円(ドル以外の 通貨の対円相場)中心に円高リスクは強い」と語る。

ブルームバーグ・データによると、円は南アフリカランドを除き、 主要16通貨に対して上昇している。

一方、ユーロ・ドルはドル買いが先行し、一時、1ユーロ=1.4683 ドルと今月12日以来のドル高値を更新。ただ、オプション絡みのユー ロ買いなども指摘され、その後は1.47ドル台前半までドルが伸び悩む 展開となった。

リスクポジションの解消

前日の欧米株の下落を受け、29日のアジア市場では主要株価指数 が全面安となっている。消費者信頼感指数に続き、前日発表された米 国の9月の新築一戸建て住宅販売が予想外の落ち込みとなったことで、 米景気の先行きに対する懸念が強まっていることが背景にある。

酒井氏は、「11月末にはヘッジファンドやCTA(商品投資顧問 会社)の決算があり、それを意識してリスクポジションのアンワイン ド(解消)が強まっている」と解説。その上で、「チャートを見ると米 株価指数先物は一目均衡表の雲の中に入りつつあり、VIX指数が 30%を超えてくれば、円が一段高となるリスクがある」と指摘する。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX(ボラティリテ ィ・インデックス)はS&P500種の下落に備えた保険として使われ るオプションの価格に連動し、投資家の悲観度を測る目安として使わ れる。28日には前日比12.4%上昇し、今月2日以来の高水準となる

27.91に達した。

投資家のリスク回避姿勢の高まりを背景に、外国為替市場ではこ れまで買っていた資源国通貨や新興国通貨を売り、低金利の円やドル を買い戻す動きが加速している。東海東京証券金融市場部トレーディ ンググループマネージャー、二瓶洋氏は、株価や商品市況が大きく下 落する中、「リスク許容度の低下を背景にオーストラリア・ドルなど高 金利通貨の調整が深くなる可能性が出てきた」と語る。

また、この日は米国で7-9月期の国内総生産(GDP)の発表 が予定されており、予想を下回った場合には、株や商品などリスク資 産が売られて、為替市場では低金利の円やドルの買い戻しが一段と進 む可能性が警戒される。

豪ドル、NZドルが下落

オーストラリア・ドルは対円で一時、今月12日以来となる1豪ド ル=80円台まで下落。対米ドルでは同8日以来の安値を付ける場面が 見られた。

ニュージーランド(NZ)ドルは対円、対ドルで今月5日以来の 安値まで下落。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)が金融政策決 定会合で政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを過去最 低の2.5%に据え置くことを決め、来年7-12月(下期)まで現在の 政策金利を維持する姿勢を示したことで売りが加速した。

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