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米国債:続伸、入札好調で買い安心感-住宅販売減も追い風

米国債相場は続伸。この日実施 された410億ドルの5年債入札で応札倍率が2年ぶりの高水準となっ たほか、米商務省が発表した9月の新築一戸建て住宅販売が予想外に 減少したことが背景。

5年債利回りは1週間ぶりの最低水準を付けた。この日の入札で 投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.63倍と、07年10月以来の 最高となった。前日実施の2年債入札では応札倍率は07年8月以来の 最高となるなど、記録的な米財政赤字を補うため国債発行が前例のな い規模に拡大しているものの、投資家からの需要は減退していないこ とが示唆されている。

RBCキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、アイラ・ジ ャージー氏は「最近は経済指標で強弱まちまちの内容が続いた後、こ の日の内容は弱く、入札の方向を決める要因となった」と指摘。「米 国債への需要は依然かなり強い」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時18分現在、既発の5年債利回りは前日比4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下の2.33%。一時は2.31% と21日以来の低水準となった。5年債(表面利率2.375%、2014年 9月償還)価格は6/32上げて100 6/32。

流通市場の国債

この日の5年債入札で最高落札利回りは2.388%と、入札直前の 市場予想の2.381%を上回った。海外の中央銀行を含む間接入札の割 合は54.8%だった。過去10回の入札の平均は41.4%。

オバマ米大統領の下、戦後最悪のリセッション(景気後退)に対 処するため前例のない規模で借り入れが膨らむなか、流通市場で取引 される米国債の総額は7兆100億ドルと記録的水準に達している。米 財政赤字は9月末までの09年会計年度に過去最悪の1兆4000億ドル に拡大した。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の1社であ るゴールドマン・サックス・グループは20日付リポートで、米国債の 発行額は今月1日からの今会計年度に2兆3800億ドルとなり、前会 計年度の1兆8100億ドルから増加するとの見通しを示した。

「スター」

米財務省は今週、過去最高規模となる総額1230億ドルの国債を 発行。この中には26日に入札した70億ドルの5年物インフレ連動債 (TIPS)、前日実施の440億ドルの2年債、29日に入札する 310億ドルの7年債が含まれる。

キャンター・フィッツジェラルドのチーフ債券ストラテジスト、 ジョージ・ゴンキャルベス氏は顧客向けリポートで、「5年債は過去 数回の入札でも、ほかの年限の国債に比べ需要が弱かったが、この日 もまたそれが繰り返された」と指摘。7年債が「月末の入札でのスタ ー的存在となっている。それは再び実証され得るが、クーポン(表面 利率)3%は必要となろう」と述べた。

9月24日に実施された前回の7年債入札(発行額290億ドル) では、応札倍率が2.79倍と、過去7回の入札の平均の2.48倍を上 回った。

米連邦準備制度理事会(FRB)は29日、借り入れコスト抑制の 一環として3月に開始した3000億ドルの国債購入プログラムを終了 する。

「少し気がかり」

米商務省が発表した9月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率)は前月比3.6%減少の40万2000戸。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミストの予想中央値では44万戸への増加が見込ま れていた。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービ ッド・コード氏は「この段階でこうした数値が示されるのは少し気が かりだ」と語る。「米経済は明らかに危機を脱したと確信する見方も 多いが、この日の統計はその見方と整合しない」と述べた。

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