コンテンツにスキップする

野田財務副大臣:今年度国債発行50兆円台に-国債管理政策に重点

野田佳彦財務副大臣はブルームバ ーグ・ニュースのインタビューで、今年度の新規国債発行額が初めて 50兆円台に乗る可能性を明らかにした。6兆円超に上る今年度税収の 減収を赤字国債で補てんするためで、同時に年度末に向けた国債の大 幅増発を念頭に国債管理政策に重点を置く考えを示した。

野田副大臣は今年度税収が当初予算額の46.1兆円から「40兆円 を割るような可能性が出てきている」との見通しをあらためて示し、 今年度の新規国債発行額について「50兆円台に乗る可能性がある」と 述べた 。インタビューは27日に行った。

財務省では個人向け国債の今年度販売計画に届かない約2兆円分 を市中発行に切り替える方針で、年度内の国債増発は8兆円超に上る 見込み。年度末に集中する国債の増発圧力によって長期金利が1.4% 台に乗るなど上昇傾向にあることから、「国債管理政策が一層大事にな る。市場との対話をしっかりやっていく」と強調した。

来年度予算編成も課題山積だ。子ども手当や高速道路無料化など 民主党のマニフェスト(政権公約)の新政策を反映させた概算要求額 は95兆381億円と初めて90兆円台を超えた。

藤井裕久財務相は予算編成過程で90兆円以下に抑える考えを示 したが、野田副大臣は「どこまで削減するか、定量的に規模を言える 状況にはない。来年の経済見通しや税収など、いろいろと変動要因が ある。定性的には厳しく査定していきたい」と述べるにとどめた。

一方で、歳入面では税収の急速な回復は見込めず、市場では国債 発行に頼らざるを得ないとの見方が強い。これに対し、野田副大臣は 来年度の新規国債発行額を今年度補正後の44.1兆円以下にする考え を強調するとともに、「すべての予算を組み替え、新たな財源を生み出 すことで財政規律を守り、国債市場の信認を確保する」とした政府の 来年度予算編成の方針を「堅持する」と語った。

個人向け新商品の導入に意欲

さらに、「国債保有者の多様性も必要だ」と述べ、「個人向け国債 の商品開発や国債海外説明会(海外IR)など地道な努力も必要だ」 と指摘。特に販売が低迷している個人向け国債については「売れる筋 のものをしっかり売るしかない。2種類の商品で限界があるならば、 3つ目はどうするかという話になる」と述べ、新商品の「3年固定金 利型」の来年度導入に意欲を示した。

足元の経済状況については「生産を中心に一部持ち直しの動きが あるが、依然として雇用は厳しい。7-9月期のGDP(国内総生産) などの経済指標を勘案しながら判断することになるが、注意深く、緊 張感を持って見ていかなければならない」と語った。

第2次補正予算に追加経済対策を盛り込む可能性については「景 気対策的なものが必要かどうか、規模も含めて決まっているわけでは ない。12月以降に議論して決めていく話だ」と指摘。一方で、「第2 次補正をつくるならば、緊急雇用対策も念頭にした予算になる」と述 べ、来年3月末までに約10万人の雇用創出効果を見込むなどとした政 府策定の雇用対策を反映させる考えも示した。

低金利政策を緩める状況にない

また、財源となる今年度補正予算の執行停止分2.9兆円の使途に ついても「今年度第2次補正予算か来年度予算のどちらに使うかまだ 決めていない」と述べるにとどめた。

野田副大臣は政府代表として30日の日銀金融政策決定会合に出 席する。同日の会合では、日銀が年末に期限を迎えるコマーシャルペ ーパー(CP)や社債の買い取り、企業金融支援特別オペの3つの企 業金融支援策の打ち切りを決定するとの見方も浮上している。これに 対し、野田副大臣は「日銀がこれらの措置の効果を検証している。そ の判断を注意深く見守る」との見解を示した。

また、CPや社債の買い入れオペで札割れが起こっていることに 対して「応札が3カ月なかったという状況があることは事実。それを 踏まえて日銀がどういう判断をするかだ」と述べるとともに、「どうい う決定をするにしろ、国民とマーケットに説明することは大事だ」と 述べ、日銀に説明責任を果たすよう求めた。

日銀が政策金利を0.1%に据え置いていることについては「金融 政策を通じて日本経済を支えるという意味において、金融緩和の状況 をつくることは、大事な政策だった」とした上で、「まだ緩めるような 状況ではない。日銀と連携しながら、適切、機動的な対策ができるよ うにしていきたい」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE