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NY外為:ドルと円は上昇、米消費者信頼感低下でリスク敬遠

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルと円が大半の主要通貨に対して上昇。米消費者信頼感指数の低下 を受けて、日米以外の高利回り資産に対する投資意欲が弱まった。

ドルは対ユーロで8月以降で最長の3日続伸。株式と商品の堅調 地合いは続かないとの懸念が背景にある。ドルは対円では6日ぶりに 下落。米財務省はこの日、過去最大規模の2年債入札(440億ドル) を実施。米国債利回りの低下で、日本の投資家にとっての魅力が薄れ たため、ドルが円に対して売られた。

米調査会社ハイ・フリークエンシー・エコノミクス(HFE)の チーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は、「投資家は良好な 経済ニュースが出ると飛びつくようにリスク資産を買っていた」と指 摘。「消費者信頼感指数の数字は本来の経済の姿を描き出した。世界 経済は再び悪化し、ドルへの買い意欲があらためて強まることになろ う」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、ドルは対ユーロで前日比

0.6%高の1ユーロ=1.4793ドル(前日は同1.4876ドル)。ドルは 対円で0.4%下げて1ドル=91円80銭(前日は同92円19銭)。一 時は9月21日以来の高値となる同92円32銭に上昇する場面もあっ た。ユーロは対円で0.9%下げて1ユーロ=135円81銭。前日は同 137円10銭だった。

ドルの今後を「診断」

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は、「ドルの診断が長期的に 低下方向にあることに変わりはないが、一本調子で下げるわけではな い」と語る。「この24時間にみられるドルの大幅な持ち直しがまさに それだ」と述べた。

フラヌロビッチ氏はユーロはいったん、1ユーロ=1.45ドルま でげた後、来年には同1.60ドルに上昇するとの予想を示した。

この日は米国債相場が上昇し、2年債利回りを10ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01ポイント)押し下げ0.93%とした。同じ年限 の日本国債との利回り差は0.64ポイントに縮小、8日以来の最小と なった。

2年債入札では最高落札利回りが1.02%だった。ブルームバー グ・ニュースがプライマリーディーラー(米証券政府公認ディーラ ー)9社を対象にまとめた調査では、1.051%と予想されていた。応 札倍率は金融危機が本格化し始めた2007年8月以降で最高の3.63 倍。

消費者信頼感

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した10月の消費 者信頼感指数は47.7と、前月の改定値53.4(速報値53.1)から低 下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は53.5だっ た。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)の創設者で、共同最高投資責任者(CIO)のビル・グロス氏は、 米経済の成長ペースが過去の平均よりも鈍く、6カ月に及ぶリスク資 産の上昇局面は今頂点にある可能性が高いとの見方を示した。

PIMCOは規制強化や低消費・低成長、米経済の相対的な地位 低下などが世界経済の「新たな標準」になると主張している。

グロス氏は同社のウェブサイトに掲載したコメントで、「米国の “ペーパー資産”経済は株価をはじめ、あらゆる資産価格を押し上げ たが、これを正当化するのに必要な経済成長は実現していない」と論 じた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は76.206に上昇。7月8日までの5日続伸以降で最長の4 日連続上昇となった。

ルービニ教授

カナダ銀行(中央銀行)のカーニー総裁は、ドルは予測可能な将 来において世界の基軸通貨であり続けると述べた。

米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、世界中の投資 家がドルで資金を調達し、株式や商品などの資産を購入していると指 摘。「巨大な」資産バブルの形成につながっており、新たな金融危機 を引き起こすリスクがあると語った。

ルービニ教授は南アフリカのケープタウンでの会合向けに衛星回 線を通じて話し、「究極のキャリー取引だ。みんなが同じゲームに興 じており、このゲームは危険になりつつある」と述べた。同教授は今 回の金融危機を予想したことで知られる。

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