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日本株は反落、商品市況安受け資源や海運株安い-不動産も下げきつい

東京株式相場は反落し、TOPI Xは終値で約2週間ぶりに900ポイントを割り込んだ。国際商品市況の 下落が嫌気され、三菱商事などの商社株や非鉄金属などの資源関連株、 海運株中心に売られた。金融株動向や金利推移に敏感な不動産株の下げ もきつくなった。

三井住友アセットマネジメント国内株式アクティブグループの生永 正則ヘッドは「景気との相関性の高い日本株にとって、景気の鏡である 商品市況の下落は影響が大きい」と指摘。さらにきのうの信越化学工業 やJFEホールディングス、きょうの日本電産など「時価総額の大きい 企業が内容の悪くない決算を発表しながら、株価の反応が鈍いこともセ ンチメント悪化につながった」と述べた。

日経平均株価の終値は前日比150円16銭(1.5%)安の1万212円 46銭、TOPIXは15.24ポイント(1.7%)安の895.48。東証1部の 値上がり銘柄数は251、値下がり1345で、全体の8割が安い。

26日のニューヨーク原油先物相場は前週末比2.3%安と、1カ月ぶ りの大幅安を記録した。アナリストが増資の可能性を示唆したバンク・ オブ・アメリカ(BOA)が急落するなどで、米銀行の先行き不透明感 によるリスク投資の回避傾向から、ドルが対ユーロで14カ月ぶり安値 から上昇。商品投資に対する魅力が薄れたことが要因だった。

アンワインド

三菱UFJ証券の藤戸則弘投資情報部長は、「ドル安、資源高、世 界株高を演出したマネーフローにアンワインド(巻き戻し)の動きが出 ている」と分析。過去に同様のアンワインドが表れたケースでは、少な くとも2週間は続く傾向があるとし、「現在はアンワインドからまだ2 日目とあって今後も続く可能性がある」との見方を示す。

資源高の反動から、個別では三菱商事や三井物産が急落したほか、 住友金属鉱山など非鉄株も大幅安。午前はじり安だった海運株は、午前 の取引終了後に大手3社が業績予想の下方修正を発表した後も安値圏で もみ合った。無配を発表した川崎汽船は午後一段安だった。

米国に続いて国内でも決算発表が本格化したが、先行する米国株は ダウ平均が2日で200ドル超の下げになるなど調整色が強まっている。 水戸証券の吉井豊投資情報部長によると、「米国株は高値圏にある上、 主要企業の決算発表が一巡し、利益確定売りが出やすい」。業績改善を 先取りして織り込んだ米国株と同様、国内でも決算への反応は次第に鈍 くなりつつある。

長期金利上昇が影響も

そうした中、雇用環境の悪化や税収減から09年度の国債発行額は 過去最大の50兆円台に膨らむ可能性が出ており、国内では長期金利が じりじりと上昇。現物市場で新発10年物の304回債利回りは1.395% と、新発10年債利回りとしては8月13日以来の1.4%乗せ目前となっ ている。

米金融株安の流れと調達金利コストの上昇懸念が重なった不動産や その他金融などは下げが大きくなった。東証業種別33指数で、不動産 指数は下落率3位、その他金融指数は2位だった。三菱U証の藤戸氏は 不動産の下げについて、「新興不動産企業の財務不安が再度高まってい るほか、不動産市況の底入れ後の足取りが鈍い中で、金利上昇も起こり 始めている」と話していた。

東証1部の売買高は概算19億1803万株、売買代金は同1兆3772 億円。

アステラ薬が3カ月ぶり安値、新興3市場は下落

個別では、主力の免疫抑制剤「プログラフ」が後発薬の影響を予想 以上に受けているとして、バークレイズ・キャピタル証券が投資評価を 引き下げたアステラス製薬が急落し、3カ月ぶりの安値となった。通期 計画に対する第3四半期までの営業利益の進ちょく率が65%にとどま った山崎製パン、ゴールドマン・サックス証券が新規に「売り」とした 大平洋金属も安い。シティグループ証券が売りを強調した大阪チタニウ ムテクノロジーズと東邦チタニウムはそろって大幅安。

半面、2010年3月期の業績予想を上方修正した日立製作所は売買 を伴って続伸。液晶テレビ向けフィルムの拡大評価から野村証券が投資 判断を「買い」に引き上げた富士フイルムホールディングス、午後に発 表した業績予想の下方修正幅が予想ほど大きくなかった東ソーも急騰。 会社側が業績予想を増額し、JPモルガン証券が目標株価を引き上げた 日本光電工業は東証1部値上がり率1位。

新興市場は下落した。ジャスダック指数の終値は前日比0.16ポイ ント(0.3%)安の48.91と反落し、東証マザーズ指数は3.14ポイント (0.7%)安の447.04と3日ぶりに下落した。大証ヘラクレス指数は

4.69ポイント(0.8%)安の585.01と続落。

個別では、みずほ証券が新規に「アウトパフォーム」の投資判断を 付けたブイ・テクノロジーが大幅高。7-9月期の営業利益が前年同期 比2.8倍となり、パソコン版のリニューアル発表も評価されたグリーは 続伸した。売買代金上位では、中小企業信用機構、クックパッド、プレ シジョン・システム・サイエンスが上げた。

半面、アステラス製薬に導出した抗オステオポンチン抗体に関し、 アステラ薬が関節リウマチを対象とした開発を中止すると発表、マイル ストーン(節目)契約料収入が今後発生しなくなった免疫生物研究所が 急落。4-9月期の連結営業赤字が従来予想に比べて拡大したもよう、 と27日付の日本経済新聞朝刊が報じたフェローテックは4日続落。楽 天、フリービット、ダヴィンチ・ホールディングスも下げた。

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