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米国債:下落、今週の記録的入札が重し-10年債3.57%

米国債相場は下落。10年債利回 りは2カ月ぶり高水準に上昇した。米財務省は今週、景気刺激策や記 録的な財政赤字を賄う財源として総額1230億ドルの入札を予定。こ の日は5年物インフレ連動債(TIPS)を70億ドル発行した。

米国債は4営業日続落。同インフレ連動債の入札で最高落札利回 りは0.769%。投資家の需要を測る指標の応札倍率は過去の平均を上 回った。財務省は明日以降も3日連続で入札を実施する。

バークレイズ・キャピタルの米国債券ストラテジー責任者、アジ ェイ・ラジャディアクシャ氏は、「国債利回りは依然として比較的低 水準で推移している。大量の供給を控え、また景気が危機脱却を開始 しているようみえるなか、こうした低利回りは正当化されない」と指 摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時20分現在、10年債利回りは前週末比8ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.57%。一時は3.58%と、 8月24日以来の高水準となった。10年債(表面利率3.625%、 2019年8月償還)価格は22/32下げて100 15/32。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォー ド)の米国債ストラテジー責任者、デービッド・エーダー氏は、「モ メンタムは一段の利回り上昇を示唆している」と指摘。「10年債利回 りが3.52%を超えれば、次の目標は3.76%になる。抵抗水準は

3.28%だ」と述べた。

5年物TIPS

米財務省は27日に440億ドルの2年債入札を実施。28日には5 年債を410億ドル、29日には7年債310億ドルを発行する。

この日の5年物インフレ連動債入札は前回4月23日発行債(発行 額80億ドル)と銘柄統合されるリオープンで、償還期限は2014年4 月となる。前回の最高落札利回りは1.278%だった。

この日の入札の応札倍率は3.10倍と、97年10月の3.56倍以 来の高水準。過去5回の同インフレ連動債入札の平均は2.31倍。

海外の中央銀行を含む間接入札の割合は47.8%と、06年10月 の入札で記録した51.4%以来の高水準。過去5回の入札の平均は

30.8%。

インフレ予防

キャンター・フィッツジェラルドのチーフ債券ストラテジスト、 ジョージ・ゴンキャルベス氏は、「5年物TIPSは最近堅調な資産 クラスの一角として、特に人気が高い」と指摘。「TIPSはインフ レヘッジに加え、特にほかの利回りが非常に低水準となっている環境 で分散投資の面でも有益だ」と述べた。

5年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差は1.52 ポイントと、月初時点の1.37ポイントから拡大した。同利回り格差は 今後5年間の消費者物価の見通しを反映する。

米財務省による1週間の入札規模としてこれまでの過去最大は1150 億ドルで、7月31日までの5日間に発行された。

9月末までの09年会計年度に1兆4000億ドルに膨れた財政赤字を 補うため、財務省はこれまで1兆6000億ドルの中・長期債を発行した。

平均償還期限

FTNファイナンシャルによると、戦後最悪のリセッション(景気 後退)からの脱却に向けたオバマ政権の取り組みの財源として、米財務 省が発行した短期債は1兆9000億ドル。財務省は国債償還までの平均 残存期間を26年ぶり最短となっている49カ月から72カ月に引き伸ば す計画だ。従って、10年債と30年債の発行が今後1年で40%増の 6000億ドルとなる可能性があるという。

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