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ガリオン捜査での当局の盗聴器利用、ヘッジファンド業界に動揺広がる

1930年代以降で最悪の弱気相場と バーナード・マドフ受刑者による650億ドル(約5兆9600億円)の巨 額詐欺事件、規制強化の脅威に見舞われたヘッジファンド業界に今、 新たな懸念が浮上している。それはインサイダー取引の摘発を目指す 政府当局が盗聴器の使用を拡大するなか、録音を証拠に逮捕されかね ないという不安だ。

検察当局は16日、米ヘッジファンド大手ガリオン・グループの共 同創業者で資産家のラジ・ラジャラトナム容疑者ら6人をインサイダ ー取引の容疑で逮捕した。当局がヘッジファンド業者の通話を秘密裏 に録音し、容疑者逮捕にこぎつけた事件はこれが初めてで、事情に詳 しい複数の関係者の先週の話では少なくともさらに10人が近く摘発 される可能性があるという。

ラジャラトナム容疑者らはヒルトン・ホテルズやグーグルなどの 重要内部情報を利用して2000万ドルの不正利益を上げたとされてい る。関係者によると、ラジャラトナム容疑者はほかのトレーダーを含 めて数百人と定期的に連絡を取っていた。同容疑者逮捕を受けてヘッ ジファンド業界には動揺が広がっており、盗聴で録音された合法的な 会話も当局が精査するかどうかを心配する運用担当者からの質問が弁 護士に殺到しているという。検察当局と米証券取引委員会(SEC) が調査を続けるなかで、どの回線が監視されているのかという不安が 業界に広がっている。

顧客資金を複数のヘッジファンドに配分しているバルター・キャ ピタル・マネジメントの経営者ブラッド・バルター氏は「盗聴という 言葉を聞いて誰もがおびえた。無実の人でさえもそうだ」と語った。

リッチ・アンド・インテリサノの弁護士、ロス・インテリサノ氏 は、10億ドルを運用するヘッジファンドの幹部から電話を受け、電話 回線が盗聴されていないかどうかを外部企業に調査させることを検討 していると相談されたという。この幹部は同僚に電話での発言内容に は特に注意するよう指示したが、違法行為をしているためではなく、 株式に関するどんな会話も曲解される恐れがあるためだと説明したと いう。

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