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英ポンドは10年ぶりの安値圏、米ゴールドマンは上昇予想を復活

英ポンドがユーロに対して10 年ぶりの安値圏にあることから、ポンド建て資産は軒並み割安となっ ている。ゴールドマン・サックス・グループは今月、一時取り下げて いたポンド上昇見通しを復活させた。

ブルームバーグの集計データによると、ポンドは現在、購買力平 価に基づいた適正水準を22%下回っており、1999年以来の割安レベ ルにある。マイナス成長のなか、イングランド銀行(英中央銀行)の キング総裁が今年、総額1750億ポンド(約26兆2000億円)規模 の資産買い入れプログラムを実施し、借り入れ金利の上昇抑制に取り 組んでいることが背景にある。

モルガン・スタンレーの元外為責任者で現在はブルーゴールド・ キャピタル・マネジメントのマネーマネジャーを務めるスティーブ ン・ジェン氏(ロンドン在勤)は「英国が割安だ。不動産は安いし、 企業も割安だ」と指摘。「わたしを尋ねてくる友人や家族が常に指摘 していたロンドンの高い生活費への不満が最近聞かれなくなった」と 語った。

信用逼迫(ひっぱく)により英国が戦後最悪のリセッション(景 気後退)に陥るなか、住宅からサッカーチームに至るまで同国の資産 価値は軒並み目減り。ブラウン英首相は国内2大銀行の国有化を強い られた。イプソス・モリの先週の世論調査によると、ブラウン首相率 いる与党・労働党の支持率は野党・保守党を17ポイント下回ってい る。同首相は来年6月までに総選挙を実施しなければならない。

ゴールドマンは今月、ポンドは年末までに対ユーロで8.4%上昇 し、1ユーロ=0.84ポンドになると予想を示した。対ドルでは13% 高の1ポンド=1.85ドルを予想。モルガンのジェン氏は5.3%高の

1.75ドルを見込む。

ゴールドマンは3月にポンド買いを推奨したものの、6月に1ポ ンド=1.65ドルに達したところで推奨を取り下げていた。しかし、 今月15日に再びポンドの買い推奨を始めた。

ドイツ銀行は、政策金利の適正水準を予想する「テーラールール」 モデルを基に、イングランド銀が政策金利(現行は過去最低の0.5%) を引き上げるリスクを投資家は過小評価していると指摘した。

ゴールドマンのエコノミスト、トーマス・ストルパー氏(ロンド ン在勤)は「市場は英経済の見通しに弱気になり過ぎており、ポンド は売られ過ぎている」と分析。「イングランド銀は過去にもたびたび 市場を驚かせてきた」と指摘し、来年4月にも利上げが実施される可 能性があるとの見通しを示した。

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