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今日の国内市況:TOPIXが続落、債券小幅安-円は全面安

日本株相場はTOPIXが終盤に 崩れて続落。銀行団の一部が普通株式の減資を実施すべきとの認識を政 府に伝えていたと一部メディアで報じられた日本航空を中心に空運株が 下落。日航再建問題の先行き不安から、三菱UFJフィナンシャル・グ ループなど銀行株も午後にじり安となった。

TOPIXの終値は前日比6.57ポイント(0.7%)安の902.03。一 方、日経平均株価は同15円82銭(0.2%)高の1万282円99銭と小幅 に反発。東証1部の業種別33指数は、上昇が7業種にとどまり、26業 種が安い。

週末の日本株相場は、午後中ごろまで方向感に乏しい展開が続き、 取引終了にかけて徐々に売りに押された。前日の米国では、保険のトラ ベラーズなど市場予想を上回る決算発表が相次ぎ、米企業の業績動向に 安心感が広がったが、日本株を押し上げる追い風にはならなかった。T OPIXは上昇して始まったものの、午後に下落転換。東証1部の騰落 銘柄状況は値下がり957に対し、値上がり566だった。

市場の足を引っ張ったのが日本航空と銀行株。日経テレコンはきょ う午後、日航の経営再建をめぐり、銀行団の一部が普通株式の減資を実 施すべきとの認識を政府に伝えていたと報じた。再建問題に対する不透 明感が広がり、日航株は一段安となり、空運指数が東証1部の業種別 33指数の下落率トップ。大手銀行株も下げを広げ、銀行指数はTOP IXの下落寄与度1位。

半面、大和ハウス工業や東急不動産、三井造船、新基本ソフト「ウ ィンドウズ7」の発売も刺激材料となったワコムなど業績の増額修正銘 柄が買われ、来週からの企業決算の発表本格化を前に、収益トレンドに よる選別買いの動きが相場全般を下支えした。

全体相場が方向感に欠けるなか、投資資金は業績面で好材料の出た 銘柄に向かった。ハザマや新神戸電機、ハウス、東急不、協和発酵キリ ン、宇部興産など7-9月期の業績が従来計画を上回った銘柄が上昇。 こうした銘柄がけん引し、業種別33指数の値上がり率上位には食料品 や建設指数が入った。新神戸電の業績上ぶれが刺激し、ジーエス・ユア サコーポレーション、古河電池、明電舎など環境関連銘柄も散発的に買 われた。

個別では、大和証券SMBCが投資判断を「3(中立)」から「2 (アウトパフォーム)」に引き上げたワコムが急騰。4-9月期の連結 営業利益が従来計画比63%増の26億円となったとみられる日本ペイン トも大幅高。野村証券が22日に投資判断を「3(ウエート下げ)」か ら「1(買い)」に引き上げた住生活グループは続伸。

長期金利の上昇を背景に、利払い負担懸念から電力・ガス株が下 落。建設用クレーンの新車需要が国内外で激減、10年3月期の連結純利 益が前期比96%減の2億円にとどまる見通しとなったタダノが大幅安。 企業の広告費削減などから10年3月期の業績予想を下方修正した共立 印刷が大幅安となった。

債券小幅安、長期や超長期には買い

債券相場は小幅安(利回りは上昇)。前日の米国市場で株高、債券 安となった地合いに加えて、根強い国債増発懸念を背景に先物市場で は売りが優勢だった。半面、現物市場では、新発10年債利回りが2カ 月ぶり高水準まで上昇すると買いが入ったほか、前日売り込まれた超長 期債には投資家の買いが優勢だった。

東京先物市場の中心限月12月物は前日比6銭安い138円32銭で始ま った後、すぐに2銭高の138円40銭まで上昇した。しかしその後は売 りが優勢となり、一時は24銭安の138円14銭まで下げて、8月17日以 来、約2カ月ぶりの安値をつけた。取引終了にかけてやや下げ幅を縮 め、結局は7銭安の138円31銭で引けた。

先物相場は、前日の米国市場動向の影響を受けて軟調な推移となっ た。22日の米株相場は市場予想を上回る決算発表を手がかりに堅調と なり、ダウ工業株30種平均終値は1万ドルの大台を回復した。これを 受けて、この日の日経平均は小幅反発。前日比15円82銭高の1万282 円99銭で取引を終了した。一方、22日の米国債相場は続落し、米10 年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp)高の3.41%程度。

現物市場で新発10年物の304回債は、前日比変わらずの1.365%で 始まった後、若干水準を切り上げ、0.5bp高い1.37%と8月14日以来 の高水準をつけた。しかし、同水準では買いが入り、いったんは1bp 低い1.355%まで低下した。午後4時14分時点では0.5bp低い1.36%で 推移している。

2009年度補正予算や10年度予算編成に伴う国債増発観測が根強い ことから大半の投資家は買いを控えているが、新発10年債利回りが2 カ月ぶり高水準の1.3%台後半に達したことで、市場では押し目買いの 動きもうかがえるとの指摘が出ていた。

新発20年債利回りは一時3.5bp低い2.11%、新発30年債利回りは 4bp低い2.26%まで低下した。前日には20年債、30年債ともに8月以 来の水準まで売り込まれたため反動買いが入ったとみられている。

一方、中期債相場が軟調となった。新発5年債利回りは一時1.5bp 高い0.66%、新発2年債利回りは0.27%まで上昇して、ともに8月以 来の高い水準をつけた。

円は全面安

東京外国為替市場では、円が全面安となった。日本の低金利長期化 が見込まれる中、堅調な株価動向を背景に投資家のリスク許容度が改善 するとの見方から、比較的金利の高い通貨に対して円売り圧力が強まっ た。

ユーロ・円相場は一時1ユーロ=137円84銭と、8月13日以来約 2カ月ぶりの水準まで円安が進行。また、主要16通貨に対して円は全 面安の展開となっており、ドル・円相場は一時1ドル=91円88銭と9 月22日以来の円安値を更新した。

藤井裕久財務相は20日に、2009年度の税収について当初見通しの

46.1兆円を6兆円超下回り、「40兆円割れもあり得る」との見方を示 すとともに、税収減の穴埋めについて「国債の増発で対応する」考えを 表明した。

前日の米株式相場は、一部企業の好決算を受けて、3営業日ぶりに 反発。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CB OE)のボラティリティ指数(VIX指数)は昨年8月以来の水準に低 下しており、リスク資産向け投資を敬遠する姿勢が緩和する可能性が示 されている。

この日の東京時間日中は、日本株がプラス圏を維持して推移し、ク ロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)で円売りが進んだ。

米国時間には、9月の中古住宅販売件数が発表されるほか連邦準備 制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の講演が控えている。米国の金 融緩和策の「出口論」が焦点になる中、市場の観測がだんだんと後ずれ しているとの指摘があり、利上げ時期が先送りになるほどドル・キャリ ートレードに安心感が強まるとみられていた。

一方、カナダ銀行(中央銀行)は金融政策報告で、「世界的に米ド ル建て資産離れが見られる状況で、カナダ・ドルは想定以上に上昇して おり、経済成長への悪影響をさらに長引かせ、インフレ率にさらなる下 押し圧力をかける可能性がある」との見解を示した。

同中銀のカーニー総裁は22日、自国通貨の上昇がインフレ目標を 脅かすとの感触を政策当局者が得るならば、「市場介入は常に選択肢と して存在する」と言明している。

各国中銀から、ドル安の進行に伴う自国通貨高をけん制する姿勢が みられることから、一段のドル売りは限定的となる可能性も残る。

この日のユーロ・ドル相場は、午前の取引で一時1ユーロ=1.5060 ドルと、昨年8月11日以来のドル安値を更新したものの、午後の取引 では1.50ドル割れとなる場面もあった。

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