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LBO業界大手、債券市場での資金調達力を回復-需要増追い風に

過去10年間の買収ブームをも たらしたレバレッジド・バイアウト(LBO、買収先の資産を担保に した資金借り入れによる買収)投資会社の大手が、債券市場に戻りつ つある。債券保有者の許容度が増したことが背景。これらの企業は7 カ月前には投資家からほぼ確実にデフォルト(債務不履行)に陥ると みられていた。

米投資会社KKRとTPGは今月、2007年に買収した米電力会 社エネルギー・フューチャー・ホールディングス(旧TXU)の債券 60億ドル相当を担保付きの新発債40億ドル相当と交換するよう投資 家に要請した。

また、米投資会社アポロ・マネジメントとTPGに08年1月に 買収された米カジノ大手ハラーズ・エンターテインメントは、より少 ない元本でより年限の長い債券を新規発行することで、今年1-6月 (上期)に既存の長期債の残高を16%余り減らした。

エネルギー・フューチャー、ハラーズのほか、大手投資会社4社 は、今年3月時点のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市 場でデフォルト確率95%の前提で値付けされていた。しかし景気が 回復する中、現在の取引数値はその半分弱に落ち着いた。

ステート・ストリート投資部門のクレジット戦略・債券調査の世 界責任者、ウィリアム・カニンガム氏は、「プライベートエクイティ (PE、未公開株)投資会社は、活動を広げる余地は大きいと考えて いる」と指摘する。

買収資金の3分の2以上は債券で

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のデー タによれば、投機的と格付けされた企業は、14年末までに償還期限 を迎える債券を計5270億ドル発行していたが、今年8月7日現在で は4550億ドルに縮小した。

今年初めからのジャンク債のリターンは51%。ハイイールド債 の発行額は07年以降で最大だが、米連邦準備制度理事会(FRB) や米政府が、景気刺激と信用市場の凍結解除に向け、計11兆6000 億ドル規模の支出・融資・保証を実施したことで安心感が生まれた。 メリルリンチのデータによると、ジャンク債利回りの米10年物国債 利回りとのスプレッドは752ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)と、昨年12月15日に付けた過去最高の2180bpから縮小 している。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)のアナリストは先月のリポー トで、高利回り資産への需要増を背景に、今年これまでの債券ファン ドへの資金流入額が約2950億ドルに上ったと説明した。

こうした債券への需要増を背景に、PE投資会社は債券保有者に 対し、年限の長期化や割引価格での借換債との交換などを要請。また、 ハイイールド債が堅調なことから、これら企業は買収資金の3分の2 以上を債券で調達している。

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