上期のTOPIX上昇率1位は不動産、個別ではきもとなどテク関連も

2009年度上期の日本株相場を振り 返ると、TOPIX33業種の上昇率1位は不動産だった。世界的な景 気刺激策、低金利政策の効果による経済や金融システム、信用リスクへ の過剰な不安の後退を映した格好。TOPIXのプラス17.6%に対し 不動産はプラス37%、これに非鉄金属、機械、電気機器が続く。

個別では、不動産関連銘柄に挟まれ、工業用フィルムメーカーのK IMOTO(きもと)、音響部品メーカーのフォスター電機など売れ筋 商品に関連するハイテク企業が名を連ね、それぞれ過去半年の上昇率は 4倍、3倍に達した。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦シニアストラテジスト は、上期の好パフォーマンス業種、銘柄について「大きく売り込まれて いた新興不動産銘柄が上位に並んだ。材料を内包する中小型株のパフォ ーマンスが良いことも特徴」と指摘、年内は中小型株が選好される流れ が続くとみている。

TOPIX業種別指数の不動産以外の騰落率は、非鉄金属がプラス 35%、機械プラス34%、電気機器プラス33%、金属製品プラス29%、 精密機器プラス28%、繊維製品プラス27%、卸売と化学、鉄鋼がそれ ぞれプラス26%。

一方、空運がマイナス32%で下落率1位。公募増資表明による1 株価値希薄化への懸念で7月に急落した全日本空輸、経営不安で9月に 上場来安値を更新した日本航空の値動きが直撃した。このほかの下落率 上位はマイナス2.1%の電気・ガス、マイナス1.8%のその他製品、マ イナス1.3%の銀行など。

また東証1部の規模別指数の騰落率を見ると、大型株指数はプラス 17%、中型株指数はプラス18%、そして小型株指数がプラス22%と最 も良かった。

新興住宅銘柄、きもと

TOPIXを構成する1688銘柄の上期パフォーマンスは、上昇率 1位がマンション販売のフージャースコーポレーションで8.3倍、2位 がマンション分譲のアーネストワンで7.5倍、3位が半導体製造用精密 金型などを手掛けるTOWAで6.3倍、4位がマンション分譲の東栄住 宅、5位が戸建住宅販売の飯田産業でともに5倍だった。

6位は、ノートパソコン(PC)や携帯電話端末などに使われるタ ッチパネル用部材の受注が伸びているきもとで、業績改善を期待する向 きからの買いで上昇率は4.3倍。この日も前日比9.3%高の984円と、 2008年8月4日以来、約1年2カ月ぶりの高値を付けた。ブルームバ ーグのマネーフロー(GM)機能を見ると、9月中旬以降、非ブロック トレードで毎日4億-5億円の買い越しとなっている。

米大手投資信託会社のフィディリティ投信が今月24日付で関東財 務局に提出した大量保有報告書によると、同投信はきもと株の発行済み 株式の5.33%を保有。大手機関投資家が投資対象としている状況が確 認された。

会社側の今期(2010年3月期)連結業績予想は、売上高が前期比

3.3%増の221億円、純損益が1億円の黒字(前期は9億円の赤字)。 タッチパネル材料の受注は前期より30%伸びると見込む。

一方、TOPIX採用銘柄の下落率上位ではプロミスのマイナス 68%をはじめ、松屋のマイナス53%、アコムのマイナス50%、大分銀 行のマイナス36%、日本航空のマイナス34%など金融や空運株の厳し さが目立った。

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