昭電工株4日ぶり反発、大型増資で財務の安定化期待-信用買い戻しも

総合化学大手の昭和電工株が4営 業日ぶりに反発。最大で発行済み株式の18%に当たる2億3000 万株 を新たに発行すると前日に発表。1株利益の希薄化懸念はあるが、自己 資本が増強され、財務安定化につながるとの期待が優勢となった。信用 取引による売り方の買い戻しも指摘されている。

株価は前日比5.7%高の185円まで上げ、29日に約半年ぶりに割 り込んだ75日移動平均線(182円)の攻防。同社株は前日までの3日 間で17%安と急落し、同期間の日経平均株価採用銘柄の騰落率では野 村ホールディングスに次ぐワースト2位だった。日経平均は4.2%安。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「直近に増資観測が流れ たことで、1株価値希薄化や株式需給悪化への懸念を背景に株価は前日 まで下げていた」と指摘。事前に強く警戒されていただけに、「会社発 表を受けて、財務健全化の方に市場参加者の目が向かいやすくなってい る」と話した。

昭電工は29日、事業ポートフォリオ改善に向けた構造改革に向け、 公募増資と優先出資証券の発行により最大で総額667億円規模の資金 調達を10月中に実施すると発表した。新たに発行する株数は最大で2 億3000万株、9月28日時点の発行済み株式総数12億4824万株の 18%に相当する。このほか、昭和炭酸を株式交換で完全子会社化する 計画や、今期(2009年3月期)の年間配当を3円と、前期から2円減 配することも発表した。

また、この日の昭電工株について秋野氏は、売買水準の盛り上がり を見ながら「信用取引での売り方による買い戻しも巻き込んでいる公算 が大きい」と見る。午後2時すぎの売買高は約3600万株と、過去25 日平均(1900万株)を大きく上回って推移。昭電工の18日時点での 信用残は、売り1007万株に対し買い960万株、信用倍率は0.95倍。

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