東京外為:ドルが下落、米金利先安観が重し-雇用関連指標を見極め

東京外国為替市場では、午後の取引 でドルが一段安となった。米国の金利先安観がくすぶる中、雇用関連指 標の発表を控えて、上値の重い展開が続いた。

バンク・オブ・アメリカ外国為替部の今泉光雄プリンシパルは、相 場環境について、一時期は出口政策をめぐる議論が盛り上がっていたが 足元では「180度転換して当面は緩和政策の維持が見込まれている」と 指摘。そうした中米金利の低下がドル下落の根底にあるとして、一段の ドル安・円高進行を見込んでいる。

一方、今泉氏は、東京時間の相場について、「日本の中間期末とい うことで、需給要因主導になっている」と説明。朝方はドル買いが先行 したものの、レパトリエーション(自国への資金回帰)や輸出企業の ドル売りに押され、ドルじり安の展開になったとしている。

ドルは取引が進むにつれて全面安の展開に転じた。ドル・円相場は 午後の取引で一時1ドル=89円55銭と2営業日ぶりの水準までドルが 軟化。午前には90円41銭と、3営業日ぶりのドル高値を付けていた。

豪英の好材料でドル売り活発化

午前の取引では、オーストラリア統計局が発表した8月の小売売上 高が市場の予想以上に増加したことで、豪ドル買いが進行。前日には英 国で発表された4-6月の国内総生産(GDP)確定値が上方修正され たことなどで英ポンドの買い戻しにつながっていた。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、ドル売り意欲が根 強いなかで、短期的に好材料の出た英ポンドや豪ドルを中心にドルの下 押し圧力が強まったと説明している。

ドルは対豪ドルで一時1豪ドル=0.8819ドルと、昨年8月以来の水 準まで下落。また、対英ポンドでは一時1英ポンド=1.6068ドルと4営 業日ぶりの安値を付けた。

また、ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.46ドル台前半を中心に、前 日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.4587ドルから、ドルが水準を 切り下げて推移した。

米金利動向を見極め

この日の米国時間には給与明細書作成代行会社のオートマティッ ク・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが 9月の民間部門雇用者数を発表する。週末に政府発表の雇用統計を控え て、市場では注目材料となっている。

さらに、この日は4-6月期の国内総生産(GDP)確定値や9月 のシカゴ購買部協会景気指数などの米経済指標も発表されるほか、米連 邦準備制度理事会(FRB)のコーン副議長がワシントンで出口戦略に ついて講演する。

コーン副議長は今月10日にブルッキングズ研究所で開かれた会合 で講演し、低インフレや世界経済の弱さを理由に挙げ、短期金利が急上 昇する公算は小さいとの認識を示している。

--取材協力 吉川淳子 Editors:Hidekiyo Sakihama ,Hidenori Yamanaka

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