債券は小幅安、あすの日銀短観発表前に売り-30年など超長期債安い

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)。きょうは9月中間期末にあたり、積極的な取引が手控えられるな か、改善が予想されているあす発表の企業短期経済観測調査(短観)を 前に売りが優勢となった。今年度下期の収益確保を狙った期初の売りへ の警戒感も強まり、30年債をはじめ超長期債が安くなった。

三菱UFJ証券チーフ債券ストラテジストの石井純氏は、あすは日 銀短観、週末には米雇用統計の発表があり、ビッグイベントを控えて動 きづらいと説明。「需給面では、下期入りで大手銀行による期初の益出 しの売りも気がかりだ」と語った。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比1銭高の139円38銭で 始まった後、直後に日中高値139円40銭をつけた。その後は徐々に売 りが増えて、一時は18銭安まで下げた。午後は139円30銭台で弱含み に推移して、結局は3銭安の139円34銭で終了した。日中売買高は1 兆6215億円。

日経平均株価が小幅続伸したことが債券の売り材料となった。日経 平均は前日比33円3銭高の1万133円23銭で取引を終えた。

堅調な経済指標も重し。経済産業省が30日に発表した8月の鉱工 業生産指数は前月比1.8%上昇と6カ月連続で上昇した。市場予想 (1.8%上昇)と一致したが、予測指数は9月が1.1%上昇、10月は

2.2%上昇となった。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミス トは、「9月の生産が予測どおりとなれば、7-9月期は前期比7.2% 上昇と、4-6月期の8.3%上昇と同程度の高い伸びとなる」と推計。 もっとも、生産は持ち直し傾向が年内は継続するものの、在庫復元や財 政政策の効果がはく落するため、来年1-3月期以降は徐々に鈍化する と見込んでいる。

また、日銀短観について、ブルームバーグ調査では、業況判断指数 (DI)は大企業・製造業がマイナス33と、前回6月調査(マイナス 48)から15ポイントの改善が見込まれている。

三菱UFJ証の石井氏は、「市場予想並みなら反応しないだろう。 きょうの鉱工業生産を受けて多少の改善は織り込んでいる。もっとも 12月見通し、下期の事業計画、設備投資計画などで改善が見込まれれ ば売り、かげりが出ればデフレ観測が強まり買いが入る」とみている。

10年債利回りは一時1.295%

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは、前日比1ベーシス ポイント(bp)高い1.29%で始まった後、いったんは0.5bp高い1.285% をつけた。その後は徐々に水準を切り上げ、1.5bp高い1.295%まで上 昇した。午後3時53分時点でも1.295%で推移している。

超長期債が軟調。新発20年債利回りは一時2.5bp高い2.05%、新 発30年債利回りは4.5bp高い2.19%まで上昇した。損保ジャパン・グ ローバル運用部債券運用第1グループリーダーの砺波政明氏によると、 「超長期債は昨日から安い。週初に利回り曲線の平たん化が進み、水準 に対して、買い方が不在になり、売りが出た」という。新発30年債利 回りは、週明け28日に2.135%と約2カ月ぶりの低水準をつけた。

日銀がCPと社債の購入停止を検討

ブルームバーグ・ニュースによると、日本銀行は12月末に期限が 来る3つの企業金融支援策のうち、コマーシャルペーパー(CP)と社 債の買い入れを年明け以降停止し、企業金融支援特別オペ(モンスター オペ)についても見直しを行う可能性が高まっている。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、日 銀がCPと社債の買い入れ停止を検討していることについて、「相場へ の影響はないだろう。これらオペがあることでCPなどが割高になるな ど、現時点ではむしろ弊害のほうが多い」と指摘。その上で、「利上げ ということになればなお相当の時間を要するとみられており、今回の措 置があっても債券市場への影響は考えにくい」と語った。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Saburo Funabiki

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