米国債:ほぼ変わらず、雇用統計への警戒感で上値重く

米国債市場では10年債相場が ほぼ変わらず。利回りが2週間ぶりの低水準近くにあるほか、今週発 表される9月の米雇用統計で雇用減のペース鈍化が予想されているこ とから、積極的な買いはみられなかった。

午前に発表された7月の米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で13.3% 低下、エコノミスト予想ほどは落ち込まなかった。同指数の発表後、 米国債は売られた。9月の米消費者信頼感指数は予想外に低下した。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マ ネジメント(PIMCO)のビル・グロス共同最高投資責任者(C IO)はデフレ懸念が再燃するなか、ここ数週間は期間の長い米国 債を購入していると明らかにした。

スタイフェル・ニコラウスの債券ストラテジスト、ジム・デマ シ氏は「消費者信頼感指数が予想外の低下を示すまで、朝方は売り が続いていた。長期的には米国債利回りは上昇するとみている」と 述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時43分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上げて3.29%。一時は9月11 日以来の低水準となる3.27%をつけた。10年債(表面利率3.625%、 2019年8月償還)価格は3/32下げて102 25/32。

PIMCOのウェブサイトによると、グロス氏は運用資産1775 億ドルの「トータル・リターン・ファンド」に占める政府債の割合 を7月の25%から44%に引き上げた。これは2004年8月以来の 高水準。一方、住宅ローン担保証券の比率は47%から38%に減ら した。

消費者信頼感指数

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した9月の消 費者信頼感指数は53.1と、前月の54.5から低下した。現況指数、 今後6カ月の期待指数はともに低下した。

2年債と10年債の利回り格差は2.30ポイントに縮小。米金融 当局が政策金利の引き上げを見送るとの見方が背景にある。利回り格 差は今年5月27日に過去最大の2.75ポイントに拡大していた。米 財務省による巨額の国債発行がFRBの借り入れコスト抑制策の影響 を打ち消すとの懸念が長期債売りにつながっていた。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリア ム・オドネル氏は、投資家に中長期債の押し目買いを推奨した。同 氏は「国債市場では、世界的なリスク選好の動きが実際は『リスクの 低い』国債の利回りを押し下げる一助となっている構図がある」と述 べた。

ロシアの外貨準備

ロシア中央銀行は、外貨準備に占める米国債の割合を約30%で 維持することを明らかにした。同国の米国債保有額は1180億ドル、 世界最大の保有国は中国の8010億ドル。日本は7250億ドルとな っている。

金利先物市場動向によると、フェデラルファンド(FF)金利 誘導目標が12月に0.25ポイント引き上げられ0.5%になっている 確率は4.7%。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合は11月 4日に開かれる。

財務省は10月1日、入札の詳細を発表する。米調査会社ライト ソンICAPによると、発行額の予想は3年債が390億ドル、10年 債が200億ドル、30年債は120億ドル、10年物インフレ連動債 (TIPS)は70億ドルとなっている。

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