中国:103歳のウォール街からの移民、共産主義の終えんを予想

辛亥革命で中国最後の皇帝が退位 した1912年に6歳だった周有光さん。数十年間にわたる軍事統治、占 領、内戦に続いて毛沢東主席率いる中国共産党が民主主義国家を樹立 することを信じ、43歳でウォール街のバンカーの仕事をなげうって米 国から帰国したのは1949年だった。

現在103歳になった周さんは、列強諸国に領土を分割された人口 3億6800万の国家が、世界の主要国で最も速いペースで経済成長を続 ける人口13億の国家に変革する経緯を目の当たりにしてきた。中国の 1978-2008年の年間成長率は平均9.9%だった。周さんはなお、中国 が最終的には共産主義から民主主義に移行すると信じているという。

北京市中心部の自宅アパートの書斎で、パジャマ姿でインタビュ ーに答えた周さんは「中国は遅かれ早かれ世界の潮流に続くことにな るだろう」と語った。

周さんの体験は、共産党の複雑な歴史そのものだ。1966-76年の 文化大革命では、青年層を農村部に送り込む「下放」政策で周さんは 家族と離れ離れになる3年間の生活を耐え抜いた。知識人に対する弾 圧は生き延びたものの、多くの同僚が自殺に追いやられた。共産党は 今週、毛主席が1949年10月1日に中華人民共和国の建国を宣言した 天安門広場の周辺で60周年を祝う軍事パレードを行う。

インタビューの際、ニューヨークの生活を手放したことに後悔の 念を決して表さなかった周さんは、1949年には「市井の人々が皆、共 産党を信じていた」と語った。共産党員にならなかった周さんはその 上で、過去60年を振り返り、共産党は「中国国民を欺いた。すべてが 破壊された。特に知識人がそうなった」と指摘した。

それでもいつの日か中国の経済ブームは自身が望んだ民主主義体 制を伴うものになると言う周さん。「私は常に楽観的だからね」と話し た。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE