TB入札やや低調、期末直前で投資家は運用手控え-年越えも警戒

財務省が実施した国庫短期証券 (TB)3カ月物の入札はやや低調な結果になった。決算期末の直前 で持ち高を増やしづらい投資家が多かったうえ、金利上昇が予想され る年末越えの償還になることも警戒された。

TB58回債(償還2010年1月12日)の入札結果は、最高利回りが 前回比0.7ベーシスポイント(bp)高い0.1586%、平均利回りは同0.5bp 上昇の0.1563%と、7月22日以来の高水準。応札倍率も前回の3.38倍 から2.92倍に低下し、2月以来の低い水準になった。

入札後は、最高利回り水準で買い注文が入る一方で、平均利回り 水準から0.155%では売り注文が入った。国内証券のトレーダーによ ると、決算期末の処理をほぼ終えた銀行は買いを控えた上、約定日が 期内で発行日が期末明けのTBは社内規定で買えない外国証券もある という。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「期末で投資家の動きが一段 と鈍っているうえ、年明けに償還する銘柄は業者も扱いづらい。期初 は期末に買われた反動が警戒されるうえ、10-12月期は7-9月期に 比べて短期市場での資金滞留も減りそうだ」と指摘した。

一時は0.25%付近まで上昇したレポ(現金担保付債券貸借)も期末 を通過したことで0.13-0.14%まで低下。10月5日に発行される58回 債は目先、資金手当ての不安が小さい。落札した証券会社からは、10月 に入れば投資家への販売が進むとの見方も聞かれた。

ただ、償還が年末を越えると利回りに一定のプレミアム(上乗せ金 利)が求められるうえ、償還まで持ちきることができないディーラーは 年末12月中に売却を迫られるとも指摘され、最終処分を懸念して応札を 手控える証券会社もあったもよう。

TBは高水準の発行が続く中、7-9月期は国債増発に伴い債券投 資を様子見する投資家資金の受け皿になっていた面もある。東短の寺田 氏は、低金利の長期化観測から「中長期債の需要が増加しており、銀行 の余資がTBに流入し続けるか不透明」とも指摘した。

期末越えコールが低下

期末をまたぐ無担保コール翌日物(30日-10月1日)は、大手銀 行の調達に対して散発的な運用で0.10%まで低下した。前日までは0.14 -0.18%で取引されていた。期末越えのレポが低下したうえ、足元資金 も潤沢にあり、金融機関の調達は落ち着いている。

午後の本店共通担保資金供給オペ8000億円(30日-10月8日)の 最低落札金利は、前日のオペ(29日-10月6日)より1bp低い0.12% まで低下。平均落札金利も0.128%と落ち着いていた。

国内大手金融機関の資金担当者は、日銀の潤沢な資金供給が効いて いるうえ、期末の運用資金も徐々に市場に出てきているようだという。 24日の国債大量償還で市場には潤沢な資金があり、期末の資金繰りが 固まるにつれて、余資を運用できる金融機関も増える。

一方、短資会社の担当者によると、決算期末は自己資本比率の新B IS規制の影響でリスク資産である無担保コールは銀行の運用が減少す るため、取引が活発していく状況でもないという。

期末を通過

期末を通過したスポットネクスト物(10月1日-2日)の国債買い 現先オペは、前日の3兆円から2兆円に減額されたが、最低金利は前日 比2bp低い0.13%に低下した。ターム物(10月1日-8日)も1bp低 下の0.13%だった。

コマーシャルペーパー(CP)の買い現先オペ4000億円(10月1 日-29日)は、応札額が3680億円にとどまり、全額が落札された。通 知額を下回る札割れは8月18日以来。銀行のCP買い意欲に対して企業 の発行が少なく、応札できる在庫が不足していた。

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