債券相場は小動き、中間期末接近で取引手控え-2年入札は無難な結果

債券相場は小動き。外国為替市場 での円高一服や株価反発を手がかりに売りが先行したが、中間期末が接 近するタイミングで取引は控えられた。新発10年国債利回りは7月上 旬以来の低水準をつけた後に前日の終値付近でのもみ合いが続いた。

大和住銀投信投資顧問の横山英士ファンドマネジャーは、期末直前 にあたって投資家からの現物取引がほとんど見られなかったといい、 「下期入り後の売りを警戒する見方はあるものの、一方で押し目買い需 要が根強いことから金利は上がりにくいのではないか」と指摘した。

東京先物市場の中心限月12月物は、取引開始直後に前日比8銭安 い139円23銭まで反落した。その後は小幅プラス圏での推移が続き、 午後には一時139円39銭をつける場面もあったが、結局は6銭高の139 円37銭で引けた。日中売買高は1兆4350億円。

外国為替市場での円高進展が前日の債券高・株安につながっていた ため、この日は円相場が1ドル=90円台前半まで反落するなかで債券 売りが先行した。急激な円高一服や前日の米株相場の反発を手がかりに 日経平均株価が1万円台を回復したことも売り材料視された。

しかし、先物市場は取引開始後の売買が一巡すると動意が乏しくな り、日中はおおむね前日の終値を中心とした取引に終始した。みずほイ ンベスターズ証券の落合昂二シニアマーケットエコノミストは、中間期 末直前で投資家の動きが鈍いほか、鉱工業生産や企業短期経済観測調査 (日銀短観)などの発表前に様子見姿勢が強いといい、「短期的には相 場水準が大きく変わるイメージは持ちづらい」と指摘した。

この日の朝方には消費者物価指数(CPI)が発表された。8月の 全国CPI(除く生鮮食品)は前年同月比2.4%低下となり、過去最大 の下落率を4カ月連続で更新したものの、事前の市場予想通りの水準に 決まったことから相場への影響は限定された。

10年債利回りは1.28%

現物市場で新発10年物の303回債は前日比0.5ベーシスポイント (bp)低い1.275%で始まり、新発10年債として7月9日の日中取引で つけた1.27%に接近した。その後は1.28-1.285%での小動きとなった。

株価が反発するなかでも長期債には買いが先行したため、現物市場 の需給関係は良好であると意識されていたが、一方で金利低下の余地は 限定的といった指摘もあった。みずほインベスターズ証の落合氏は、景 気がいずれ減速するようだと株安懸念が広がり、下期の収益環境には厳 しさも予想されるといい、「10月に入って以降に債券で利益ねん出の 動きが出てきてもおかしくない」との見方を示した。

2年債入札は無難な結果

一方、この日に実施された2年国債の入札では事前予想通りに無難 な結果が示された。クレディ・スイス証券の福永顕人債券ストラテジス トは、2年債の入札では銀行勢の買いがしっかり入ったようだとみてお り、余剰資金を抱える向きの需要が根強いことが示された。

新発2年債の表面利率(クーポン)は0.2%とほぼ4年ぶりの低い 水準に決まったが、みずほインベ証の落合氏によると、もともと投資家 による余剰資金の受け皿としての需要が強いなかで、日銀の利上げが当 面はないとの見通しも買い安心感につながっていたという。

財務省は午後零時45分に2年国債(285回債、10月債)の入札結 果を発表。最低落札価格99円93銭、平均落札価格は99円93銭4厘だ った。最低価格は市場予想通り99円93銭に決まり、最低と平均価格の 格差(テール)は前回債の7厘から4厘に縮小した。一方、応札倍率は 前回の2.94倍から2.49倍に低下した。

--取材協力:池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka, Joji Mochida

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