造船業界:中韓の競合、運搬レート回復の遅れにつながる可能性

中国と韓国が進めている造船業界 への支援により余剰運搬能力がさらに拡大し、運搬レートや船舶価格 の回復が遅れる可能性があるとの見方が広がっている。

世界の貿易量が落ち込むなか、造船各社の顧客企業は発注を延期 したり取り消したりしている。世界の2大造船国である韓国と中国は 今年、造船各社の支援と雇用確保のための取り組みを強化している。 貨物不足のため海運各社が運航を停止し既存の船舶を解体処分として いるにもかかわらず、この支援策によって船舶供給が確実に増加する 可能性が高い。

船舶リース会社ファースト・シップ・リース・トラストのフィリ ップ・クラウジウス最高経営責任者(CEO)は28日、シンガポール で開催された会議で「特に中国と韓国は、これらの船舶を確実に就航 させるだろう」と指摘。「大変な数の」船舶が「向こう3、4、5年間 に市場に供給され、運搬レートの回復はかなり遅く痛みを伴うものに なる」との見通しを示した。

ドイツのHSHノルドバンクのシニアエコノミスト、マティア ス・ウムラウフ氏は、市場シェアの拡大を競う中国が2015年までに世 界最大の造船国となるのを目指していることも、船舶供給過剰の悪化 につながるとみている。ブルームバーグ・ニュースが集計したデータ によると、世界の造船会社のばら積み船受注は、積載能力で換算して 既存の船舶の総計の64%に相当する。

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