9月28日の米国マーケットサマリー:円が対ドルで一時88円台

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4606 1.4689 ドル/円 89.61 89.64 ユーロ/円 130.88 131.70

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 9,789.36 +124.17 +1.3% S&P500種 1,062.98 +18.60 +1.8% ナスダック総合指数 2,130.74 +39.82 +1.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .98% -.01 米国債10年物 3.28% -.04 米国債30年物 4.03% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 994.10 +2.50 +.25% 原油先物 (ドル/バレル) 66.84 +.82 +1.24%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで上昇。一時は8カ月 ぶりの円高・ドル安水準を付けた。日本の新政権が円高を容認すると の思惑を背景に円買いが進んだ。

藤井裕久財務相が円の動きについて、過剰ではないとの見方を示 したため、ドルは対円で一時、1ドル=89円を割り込んだ。一方、 対ユーロでのドルはほぼ1カ月ぶりの大幅高となった。欧州中央銀行 (ECB)のトリシェ総裁が強いドルは世界経済にとって「非常に重 要だ」と発言したことがきっかけ。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) のシニア為替ストラテジスト、ポール・ロブソン氏は「藤井財務相の 発言で為替介入のリスクが低下し、ドル強気派には危険信号となって いる。円は対ドルで一段と上昇すると思う」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時42分現在、円は対ドルで1ドル=89 円57銭。一時は1月23日以来の高値となる88円24銭を付ける場 面もあった。前週末は89円64銭。円は対ユーロで0.6%高の1ユ ーロ=130円86銭(前週末は131円70銭)。一時は129円83 銭と7月14日以来の円高・ユーロ安水準を付けた。ドルは対ユーロ で1ユーロ=1.4612ドル(同1.4689ドル)。一時は0.9%高の

1.4565ドルと、今月1日以来の大幅高となった。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。主要株価指数は5週間ぶりの大幅高。医薬品 やテクノロジー業界での買収発表を受け、企業の買収・合併(M& A)活動が6年ぶりの低水準から回復しているとの兆しが示されたこ とを好感した。

コンピュータサ-ビス会社のアフィリエーテッド・コンピュータ ー・サービシズは急伸。プリンター大手ゼロックスが同社を買収する ことで合意した。買収総額はゼロックスにとって過去最大規模となる 64億ドル。医薬品開発のアボット・ラボラトリーズも高い。同社は ベルギーのソルベイ社の医薬品部門買収を発表。ソルベイのコレステ ロール治療薬「トリコール」を完全に手中に収める。

ネットワーク機器最大手シスコシステムズは7月以来の大幅高。 バークレイズがシスコの売上高増加の見通しを示したことが買い材 料になった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比1.8%高の1062.98。前週末までの3日続落から反 発した。ダウ工業株30種平均は同124.17ドル(1.3%)上昇の

9789.36ドル。ユダヤの祝日(ヨム・キプル)の影響で商いは薄く、 ニューヨーク証券取引所の出来高は約9億7900万株と、過去3カ月 平均を21%下回った。

ジョンソン・イリントン(ニューヨーク州アルバニー)で16億 ドル以上の資産運用に携わるヒュー・ジョンソン会長は、「買収活動 が持ち直しており、これが非常に大きな影響を与えている」と指摘。 「市場にマネーが投じられることは常に好材料だ」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場はほぼ変わらず。景気回復のペースが緩やかなことか ら、米金融当局がしばらくは過去最低水準の政策金利を維持するとの 見方が広がった。

10月2日発表される9月の米雇用統計で失業率の上昇が予想さ れているほか、第2四半期の国内総生産(GDP)確定値が改定値 から下方修正されるとの予想を背景に10年債利回りは一時、ここ 2週間での低水準に3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)未満と迫った。

ブロードポイント・キャピタルのマネジングディレクター、グ レン・カペロ氏は「米連邦準備制度理事会(FRB)が強気な発言 をしても、言葉ではなく実際の行動が重要だ。いくつか明るい兆し がみえても、経済はなお相当の向かい風にさらされている。政策金 利となると、金融当局はしばらくの間は低金利を継続する意向を示 している」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時5分現在、10年債利回りは3.31%。10年債(表面利 率3.625%、償還2019年8月)価格は102 20/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに反発。ドルが朝高から 伸び悩んだため、代替投資としての需要が高まった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は一時0.6%上昇したが、上げ幅を縮小した。ドル指数が年 初から5.4%下落している一方、金は12%上昇している。

ヘリテージ・ウエスト・フューチャーズのアナリスト、ラルフ・ プレストン氏(サンディエゴ在勤)は「ドルはなお熟れたリンゴのよ うで、落ちるのを待つばかりだ。金には押し目で買いが入っている」 と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物12月限は前週末比2.50ドル(0.3%)高の1オンス=994.10 ドルで取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。米株が上昇したほか、核問題をめ ぐる緊張の中でイランがミサイル試射を実施したことが材料視され た。

製薬業界およびテクノロジー業界で企業買収が発表されたこと から、M&A(企業合併・買収)活動が復活するとの見方が広がり 米国株は上昇、原油も追随して値上がりした。イランの軍事当局に よると、射程距離の長い「シャハブ3」が28日に発射された。

サミット・エナジー(ケンタッキー州ルイビル)のアナリスト、 ブラッド・サンプルズ氏は、「株取引の開始時から原油は上昇して いた。核問題やミサイル試射といった買い圧力をかける材料がみら れた。今、メディアの関心はイランに集中しているが、強気派にと っては原油相場の強力な支援材料とみている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 営業日比0.82ドル(1.24%)高の1バレル=66.84ドルで終了し た。

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