9月28日の欧州マーケットサマリー:株が大幅高、独首相再選を好感

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4614 1.4689 ドル/円 89.41 89.64 ユーロ/円 130.68 131.70

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 243.20 +4.25 +1.8% 英FT100 5,165.70 +83.50 +1.6% 独DAX 5,736.31 +154.90 +2.8% 仏CAC40 3,825.00 +85.86 +2.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 1.22% +.01 独国債10年物 3.26% +.01 英国債10年物 3.63% +.02

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 991.75 +.25 +.03% 原油 北海ブレント 65.52 +.41 +.63%

◎欧州株式市場

欧州株式相場は上昇、ダウ欧州600指数は5週間余りで最大の上 げとなった。M&A(企業の合併・買収)活発化の兆しが高まったのに 加え、ドイツのメルケル首相が再選を果たしたことを背景に、同国の公 益事業株が買われた。

フランスの化学品メーカー、アルケマと、ベルギーの特殊材料グ ループ、ユミコアは大幅高。仏ソルベイが企業買収を通じた事業拡大 を検証していることを明らかにしたことがきっかけ。英製薬メーカー のアストラゼネカは3カ月余りで最大の上げ。同業でスイスのノバル ティスがアストラゼネカ買収に関心を示しているとの観測が広がった ことが買いを誘った。

ドイツの公益事業会社、RWEとエーオンも高い。メルケル首相 再選で新たな連立政権が国内の原子力発電の稼動停止を義務付けた法 律を廃止するとの観測が高まったことが背景にある。

ダウ欧州600指数は前週末比1.8%高の243.2と、8月21日 以降で最大の上げとなった。同指数は3月9日の水準から54%上げ ている。ブルームバーグのデータによれば、同指数構成銘柄の株価収 益率(PER)は2003年以来の高水準となった。

ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントのファンドマネ ジャー、ケビン・リリー氏は、「数多くのM&A案件がさらに出てく ると考えられる。現在、再び底打ちしたことから、企業はM&Aを推 し進める自信を得た」と語った。

欧州のM&A件数は今月、5年ぶりの低調となった8月から反発。 今年1-6月のM&Aは、信用危機で融資が滞ったことを背景に、 米国で42%減となったほか、アジアでは50%、欧州では約60%そ れぞれ減少した。

28日の西欧市場では、18カ国すべてで主要株価指数が上昇。ダ ウ・ユーロ50種指数は前週末比2.4%高、ダウ・欧州50種指数は 2%上昇した。

アルケマは7%高、ユミコアは3.9%上げた。アボット・ラボラ トリーへの製薬部門を売却することで合意したソルベイは0.1%下げ た。

アストラゼネカは2.8%高と、6月12日以降で最大の上げ。ノ バルティスは0.9%上げた。RWEは4.2%、エーオンは4.5%それ ぞれ上昇した。

◎欧州債券市場

欧州債市場では、ドイツ10年債相場が上昇。9月のドイツの消費 者物価指数が市場予想よりも落ち込んだほか、欧州中央銀行(ECB) のトリシェ総裁が金融緩和の「出口戦略実行は時期尚早」との認識を示 したことを受け、国債需要が高まった。

独10年債利回りは3週間ぶり低水準まで2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)に近づいた。トリシェ総裁は28日の欧州 議会で、危機が終わったと宣言するには「時期尚早」と発言。ドイツ 連邦統計庁が同日発表した9月の同国の消費者物価指数は、欧州連合 (EU)基準で前年同月比0.4%低下した。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト16人の予想中央値では0.2%低下と見込 まれていた。

コメルツ銀行の債券戦略部門の共同責任者、クリストフ・リーガ ー氏(フランクフルト在勤)は「景気回復の勢いをめぐり明らかに不 安が残る。今後の回復過程にはリスクがあり、債券にとって買い材料 だ」と語った。

ロンドン時間午後3時53分現在、10年債利回りは前週末比2 bp低下の3.24%。一時は3.22%まで下げ、4日以来の低水準と なった。同国債(表面利率3.5%、2019年7月償還)価格は前週末 比0.15ポイント下げ102.15。2年債利回りは1.21%と、前週末 からほぼ変わらず。

◎英国債市場

英国債相場は下落。株高に加え、9月の英住宅価格が2年ぶりの大 幅上昇となったことで、比較的安全な債券への需要が後退した。

2年債利回りは少なくとも1992年以来の最低水準から上昇。イ ングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、スペンサー・ デール氏が、「事態が安定化したとみられる兆しがある」と指摘した とのエクセター・エクスプレス・アンド・エコー紙(オンライン版) の報道が背景。

カリヨンの債券ストラテジスト、オーランド・グリーン氏(ロン ドン在勤)は「英経済にとり住宅価格は重要な指標だ」と指摘。「住 宅価格と経済回復の進展は密接に結びついている。これまで上昇して いた英国債がやや弱含んでいるのはそのためだ」と語った。

ロンドン時間午後4時20分現在、2年債利回りは前日比4ベー シスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇し、0.76%。一時 は0.72%と、少なくとも1992年以降の低水準にあと0.5bpのと ころまで接近する場面もみられた。同国債(表面利率4.25%、2011 年3月償還)価格は0.07ポイント下げ、104.99。10年債利回り は3.63%と、前日から2bp上昇した。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Yoshito Okubo 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE