ECB:市場の透明性向上で出遅れも-欧州の資産担保証券市場再開で

欧州中央銀行(ECB)は、金融 市場の透明性向上への取り組みで出遅れた可能性がある。ドイツの自 動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)と英銀ロイズ・バンキン グ・グループの先週の起債が順調だったことを受け、欧州の3兆2000 億ドル(約286兆円)規模の資産担保証券(ABS)市場が再開した ためだ。

VWとロイズの傘下企業、合わせて17億ユーロ(約2220億円) のABS発行に対し5倍の応募があった。不動産や消費者債務、企業 向け融資を裏付けとするABS市場はこれまで、1年余り機能停止状 態に陥っていた。

ECBは、ABSに組成されるそれぞれの融資に関する詳細を投 資家に開示することを銀行に義務付ける規制を策定中だ。これにより、 ここ数十年間で最悪の信用危機の発端となった不良資産を抑制するこ とを目指している。

ただ、バークレイズ・キャピタルの欧州ABS調査部門の共同責 任者、ハンス・ブレンセン氏によれば、ECBの予防措置がまだない 状況で市場に戻ろうとする投資家の意欲は、ECBの規制導入のチャ ンスを損ねる恐れがある。

同氏は「発行市場再開で、証券化市場の透明性向上のまたとない チャンスをECBは失いつつある」と述べ、「融資ごとの開示を求める ECBの提案が遅れれば遅れるほど、是非とも必要な構造改革のチャ ンスが一段と小さくなる」と付け加えた。

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