オバマ政権下の米株高は続く、投資資金3兆5000億ドルが待機

米投資家がマネーマーケットファ ンド(MMF)に待機させている資金が3兆5000億ドル(約310兆 円)に達しているのを受け、ファンドマネジャーの間では、オバマ政 権下の株高は今年いっぱい続くとの見通しが強まっている。

ファンド業界団体インベストメント・カンパニー・インスティチ ュート(ICI)とブルームバーグの集計データによると、MMF残 高は今年に入って11%減少したにもかかわらず、投資家の待機資金は S&P500種採用企業の純資産の73%相当と、2007年の強気相場の ピーク時(62%)を上回っており、投資余力の強さを裏付けている。

S&P500種は3月9日以降これまでに54%上昇。米政府や連邦 準備制度理事会(FRB)が、過去70年間で最長のリセッション(景 気後退)に対処するため、計11兆6000億ドル規模の融資・支出・ 保証を実施したことや、FRBが政策金利をゼロ付近に維持している ことが背景にある。

投資余力のある投資家が上昇観測を強めていることから、米国株 は上値を伸ばすと予測するのは、ハリス・プライベート・バンクのジ ャック・アブリン最高投資責任者(CIO)だ。

アブリン氏は23日の電話インタビューで「大規模な流動性が待 機している」と指摘。「待機資金の再投資は株価上昇につながる可能性 がある」と語った。

オバマ大統領就任後の株価上昇率は、新政権誕生後の同期間とし ては、フランクリン・ルーズベルト政権以来の高水準だ。エコノミス トらが7-9月期の成長率見通しを当初のほぼ6倍の2.9%に引き上 げるなか、S&P500種は新政権誕生後これまでに30%上昇した。ブ ルームバーグ集計のエコノミスト予想によると、来年の成長率見通し も2.4%と、政権誕生時の見通し(2.1%)から引き上げられた。

豊富な流動性

ICIによると、米国のMMFは、大恐慌以降最悪となった2007、 08年の金融危機時の買い越し額が計1兆4500億ドルに上った。この 結果、今年1月14日終了週の残高は過去最高の3兆9200億ドルを 記録。その後はこれまでに4395億ドル減少している。

セントルイス連銀が発表している通貨供給量の指標の1つ、MZ M(マネー・アト・ゼロ・マチュリティ:現金や銀行預金、MMFを 含む)は今月9兆5500億ドル。ブルームバーグのデータによると、 これはS&P500種の採用企業の合計時価総額(9兆2200億ドル) を上回る水準だ。1999年以降のMZMの平均は、S&P500種の合 計時価総額の62%となっている。

キャップ・ウエストのイブ・カルパンティエ氏は「流動性が豊富 だ」と指摘。「株式は今後数カ月にわたり、投資先の有力候補になるだ ろう」との見通しを示した。

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