中国の景気刺激策、地方の固定資産投資に拍車も-HSBCの屈宏賓氏

英銀HSBCホールディングスの 中国担当チーフエコノミスト、屈宏賓氏(香港在勤)は、中国政府の 景気刺激策について、一部で経済の過熱を招きかねないリスクがある と述べ、地方政府は固定資産投資の拡大を急いでいると指摘した。

屈氏は電話取材に対し、「中国の地方政府は今年、大規模な投資 計画を立てている上に、建設資金の銀行融資も急拡大しているため、 一部では経済が過熱し原材料価格が値上がりする兆しが出てくる可能 性がある」と予想。「バランスを欠いた景気回復にどう取り組むかが政 府の試金石になるだろう」と述べた。

空港や送電網、道路、低コスト住宅の建設を支援する4兆元の景 気刺激策が奏功し、中国経済は約10年ぶりの不振から立ち直りつつあ るが、温家宝首相は今月、中国経済の回復はまだ盤石ではないため景 気刺激策を停止することは「できないし、行わない」考えを示した。

政府の景気刺激策を追い風に、中国の工業生産は先月、過去1年 で最大の増加となった。小売売上高は今年最大の伸びを見せ、都市部 固定資産投資は8カ月連続で加速した。

中国北部の河北省と南部の広西チワン族自治区ではいずれも7月 までの7カ月間の固定資産投資が51.9%増加し、31の地方政府で最高 の伸びを見せるとともに、国内平均を19ポイント上回った。

UBSの試算によれば、地方政府の投資計画は10兆元(約130 兆円)を超えている可能性がある。

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