ソニー:ゲームとVAIOの事業黒字化に注力-平井SCE社長

今年4月にゲームやパソコンなどを 統括する部門「ネットワークプロダクツ&サービスグループ(NPS G)」を立ち上げたソニーは、ゲーム事業の損益改善とパソコン「VA IO(バイオ)」の販売増による収益性向上に優先的に注力し、NPS Gの早期黒字化を目指す。

NPSGのトップを兼務するソニー・コンピュータエンタテインメ ント(SCE)の平井一夫社長が24日、ブルームバーグ・ニュースの インタビューで語った。平井氏は「できるだけ早くゲーム事業をブレー クイーブン(収支均衡)に持っていくことと、VAIOの売り上げを伸 ばし収益性を高める」ことがNPSGの損益改善につながると述べた。

2009年度4-6月期のNPSGの営業損益はゲーム、VAIOの 減収減益が響き397億円の赤字(前年同期は46億円の黒字)だった。 売上高も前年同期比37%減の2468億円。特にゲーム事業は3期連続の 赤字となっており、7-9月期以降のてこ入れが急務となっている。

VAIO事業では、ネットブックと呼ばれる低価格の小型ノートパ ソコン「Wシリーズ」を8月から日本で発売。米国、中国など54カ国 でも順次投入し、需要拡大が見込めるネットブック市場を開拓中だ。ゲ ーム事業では、旧モデルより安い据え置き型ゲーム機「プレイステーシ ョン3(PS3)」の新機種を9月に投入。携帯ゲーム機「プレイステ ーション・ポータブル(PSP)」の国内初となる値下げも幕張メッセ (千葉市)で24日開幕した「東京ゲームショウ」で発表した。

PS3の収益性「かなり改善」

ソニーはこれまでより安い新型PS3を今月1日から北米、欧州、 アジアで販売。3日には日本でも発売した。PS3の値下げは2007年 11月以来で、従来より1万円安い2万9980円(北米は299ドル、欧州 は299ユーロ)にした。平井氏は、PS3の値下げには部品削減や、搭 載されている半導体の線幅65ナノ(ナノは10億分の1)から45ナノ への切り替えが寄与していると説明し、PS3の収益性は「かなり改善 されている」と話した。

平井氏はPS3というハードウエアだけでなく、ソフトウエア、周 辺機器を含めたPS3事業全体の収益性を重視しているとも述べ、事業 全体でみると「昨年度に比べて今年度は利益が出てくる」と語った。

4-6月期のPS3の販売実績は前年同期比31%減の110万台だ ったが、平井氏は7-9月の状況は「イメージしていた数字に非常に近 い」と語り、ほぼ計画線上にあるとの見解を示した。09年度のPS3 の目標販売台数は前期比29%増の1300万台。一般的には「ハードウエ アの売り上げが伸びるならソフトウエア、周辺機器も比例してアップす るのが自然」として、PS3事業全体としての販売増を見込む。

3週間で100万台突破

SCEは新型PS3の全世界での販売台数が発売から3週間で 100万台を突破したと発表。平井氏は販売好調の要因の1つは「価格設 定」と指摘した上で、「年末に向けて200タイトル以上のパッケージソ フトが用意されている」として有力ソフトの大量投入が販売増を促すと の期待を示した。

新型PS3の記憶容量はこれまでの主力モデルより40ギガバイト (GB)増やした120GB。本体の厚みは現行モデルより34%薄い65 ミリ、重量も3割近く軽い3.2キロ。2010年春にはゲームプレイヤー の動きをそのまま反映させることができるPS3向けモーションコン トローラーも投入する予定だ。

現行モデルの値下げについては、日本やアジアでは価格を据え置い たが、北米で8月18日、欧州で同月19日から実施している。記憶容量 80ギガバイト(GB、ギガは10億)を北米で399ドルから299ドルに、 欧州では399ユーロから299ユーロにした。北米での160GBモデルも 499ドルから100ドル引き下げた。

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