JT株2カ月ぶり下落率、政権交代の材料一巡と円高警戒-CS格下げ

JT株が一時、前日比3.5%安の 30万8000円と6営業日ぶりに反落し、日中の下落率としては約2カ 月ぶりの大きさとなった。政権交代に絡む価格政策への期待は株価に織 り込まれた上、円高進行などによる業績悪化の可能性を一部アナリスト が指摘し、持ち高を整理する売りが優勢となっている。

クレディ・スイス証券は24日付で、JTの投資判断を「アウトパ フォーム」から「中立」に引き下げた。沖平吉康アナリストはリポート で、直近のJT株上昇について「民主党政権のたばこ産業改革によって JTが柔軟な価格政策を打ち出す可能性を織り込んだ」と指摘。また、 政府はJT株を50%保有するが、「政府がたばこ増税と同時に、JT の『100%民営化』へ動く可能性がある」との認識を示した。

JT株は、8月30日投開票の衆院選で民主党が圧勝してから上昇 傾向を強めている。同28日終値は27万4200円、前日終値は31万 9000円で、この間の上昇率は16%。TOPIXは2%下落しており、 JT株への投資資金の流入が確認できる。

ただ沖平氏は、100%民営化前のたばこ増税はJTの業績に悪影響 を及ぼすため、株価は今後の政策動向に左右される可能性があるとも分 析。さらに、新興国通貨安や円高による収益悪化への警戒感もあり、 「いったん利益確定を推奨したい」としている。

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