日航の再生計画11月末にも、経営責任含め調査-専門家会議

国土交通省は25日、日本航空の 自主再建を目指して、「JAL再生タスクフォース」会議を立ち上げた と発表した。10月末ごろに再生計画案の骨子完成、国交相が確認、11 月末ごろに計画確定の予定だ。

国交省は発表資料で、日航が日本で最大の航空運輸業者として大 きな公共的責任を担っており、その事業再生の成否は重大な国益にかか わるとした上で、専門家集団が積極的に指導・助言して、抜本的な再生 計画の迅速な策定・実行を主導するとしている。

タスクフォースは国交相直轄の顧問団との位置付け。メンバーは 野村証券顧問でリーダーの高木新二郎氏、元産業再生機構産業再生委員 長の冨山和彦氏など5人でスタート。ここに日航から若手中堅社員20 人程度などを含むチームや、外部専門家チームが選定される予定。

高木氏は同日、国交省で記者会見し、日航の経営改善計画を根本 から見直すとしたほか、経営陣の責任を含め調査するとし、一歩踏み込 む可能性を示唆した。計画立案の主体はあくまで日航と強調。また、一 部で報じられた優良・不採算事業の新旧分離策の可能性について、否定 はしないとした。さらに、「法的・私的整理をいまする必要はない」と の認識を示した。

大手企業再生の課題は引き継がれてきた債務にある

会見に同席した冨山氏は「10月中、ないし11月上旬ぐらいには 何らかの形を示したい」との見通しを述べた。また、日航のような大手 企業の再生の課題は引き継がれてきた債務にあると指摘し、「それをい かにそぎ落とすかが重要だ」と指摘。さらに、日航がすでに進めている 海外航空会社との提携や年金制度の改正への取り組みについては「まず 実態を把握し、止めたほうがよければ止める」と述べるにとどめた。

前原誠司国交相は25日の閣議後会見で、日航の経営改善問題につ いて、資本増強とコスト削減の2点で、計画の実効性に疑問があると指 摘し、自立再生を目指すためにも、プロフェッショナル参画の必要性を 強調した。タスクフォースの立ち上げは自らのアイデアと付け加えた。

企業経営支援・アドバイスなどの事業を手掛けるENアソシエイ ツ(千代田区)代表取締役で早稲田大学大学院教授の長友英資氏は、新 たなチームの企業再建への取り組みは「基本的に歓迎」と語った。その 上で、「ただ日航は株主に支えられた上場企業であり、改善計画につい ては情報開示を適宜行いながら進めることが重要だ」と語った。

タスクチーム発足を受け、日航は早速、同日午後に予定していた 年金基金財政委員会への新たな削減案の提示を延期すると発表。日航・ 広報担当の南場太郎氏は、タスクフォースへの説明を優先し、理解を得 た上であらためて実施する見通しだと説明した。

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