ウィルコム:私的整理の手続き入り、債務返済延長を要請へ

米投資会社カーライル・グループ傘 下で、経営再建中のPHS企業ウィルコムは、第三者機関が仲介する私 的整理である事業再生ADR(裁判外紛争解決)手続きに入った、と発 表した。政府の認定を受けた第三者機関の事業再生実務家協会に手続き を24日申請し、受理された、としている。

発表文では取引先金融機関に、次世代サービス展開のための投資で 増大した債務の返済期限延長を求める予定としている。ただ、現時点で は債務の免除や株式化(デット・エクイティ・スワップ)の要請は想定 していないと説明。再建手法にADRを選択したのは、PHSサービス の継続を確保できるためという。

同社の有価証券報告書によると、3月末の有利子負債残高は1285 億円。内訳は社債350億円、長期借入金690億円で、1年以内に返済期 限が到来する固定負債が245億円。

19日付の日本経済新聞朝刊は、ウィルコムが今週明けにもADR 手続きに入り、三菱東京UFJ銀行などの取引金融機関に債務1000億 円の返済延期を求めると報道。これとは別に、近く政府が設立する企業 再生支援機構への支援要請も検討するとしていた。

現在の負債残高や返済延長を求める金額、相手先金融機関などにつ いて、ウィルコム広報担当者の杉内伸路氏は「詳細は答えられない」と コメント。企業再生支援機構への要請も「現時点では想定していない」 と述べた。

次世代サービス、当初は都内の一部

ウィルコムは2004年に米投資会社カーライルがKDDIグループ から買収。現在の出資比率はカーライル60%、京セラ30%、KDDI 10%。前期(09年3月期)は黒字を確保したものの、競争に押され8 月末のPHS契約は448万件と、前年同期から12万件減少した。

劣勢ばん回に向けて10月1日に商用化する次世代高速サービス 「XGP」展開の負担も重荷だ。07年に総務省に認められた事業計画 では、12年度までの累計で1113億円を投資するとしていた。24日に同 時発表したXGPのサービス内容によると、対象地域は当初、東京中心 部の一部に限られている。

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