債券は上昇、FOMC後の米債高や国債償還で-長期や超長期債が堅調

債券相場は上昇(利回りは低下)。 23日の米国市場で、連邦公開市場委員会(FOMC)後に債券相場が 続伸した地合いを引き継ぎ、買いが優勢となった。この日は国債の大量 償還や利払い日にあたり、長期や超長期債を中心に投資家から幅広く買 いが入った。

DIAMアセットマネジメントの山崎信人エグゼクティブファンド マネジャーは、FOMCを受けて米国金利が低下したと指摘。そのうえ で、「日本市場も先週売られていた反動の買いに加え、きょうは国債償 還と国債の利払い金が入ってくる日なので、その分の買いも入ってい る」と語った。

東京先物市場の中心限月12月物は5営業日ぶりに反発。前週末比 16銭高の138円71銭で始まった後は、上げ幅を若干縮小し、4銭高ま で伸び悩んだ。しかし、午後に入って徐々に買いが膨らむと一時は37 銭高の138円92銭まで上昇、16日以来の高値をつけた。結局、27銭高 の138円82銭で終了した。日中売買高は2兆2350億円。

新発10年債利回りは一時1.31%

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは、前週末比1.5ベー シスポイント(bp)低い1.32%で始まった後、いったんは1.33%をつ けた。その後は水準を切り下げ、一時2.5bp低い1.31%まで低下し、15 日以来の低水準をつけた。午後4時1分時点では2bp低い1.315%で推 移している。

超長期債も上昇。新発20年債利回りは2bp低い2.035%、新発30 年債利回りは2.5bp低い2.17%まで低下している。

大和証券SMBCチーフストラテジストの末沢豪謙氏は、「個人向 け国債の販売未達絡みで国債増発懸念から短中期ゾーンが若干重たい。 一方、長いゾーンは増発リスクが小さいとみられて買いが入っているの ではないか」と述べた。23日付の日本経済新聞は、財務省は個人向け 国債の販売低迷を受けて、2009年度の販売計画に届かない分について 市中消化に振り替える方針を固めたと伝えた。金融機関などの窓口販売 分を含めて約1.5兆円となるもよう。

また、大手機関投資家の債券買い基調は継続している。日本証券業 協会がこの日発表した8月の公社債投資家別売買動向によると、短期証 券を除くベースで、都市銀行は2兆4047億円の買い越しとなり、4カ 月連続で買い越した。信託銀行が1兆8167億円、信用金庫が6493億円、 生命保険・損害保険が4381億円の買い越しとなった。モルガン・スタ ンレー証券債券ストラテジストの伊藤篤氏によると、「都銀の中長期、 生保・年金の超長期の買い」という。

FOMC、住宅ローン関連債購入を延長

23日の米国債相場は続伸。FOMCは22、23日の会合後、総額1 兆4500億ドルの住宅ローン担保証券(MBS)と住宅関連機関債の購 入プログラムを延長する方針を発表。これを材料に買い優勢になった。 FOMCは「委員会は市場の変化を円滑にするため、これらの購入ペー スを徐々に緩め、2010年第1四半期末までに完了することを想定して いる」と表明した。購入プログラムの当初の終了期限は12月末。

DIAMアセットの山崎氏は、FOMCでMBS購入を12月末か ら来年3月末まで延長したことについて、「延長したことで住宅市場に 良い影響を与える。来年3月末まで延ばせば、金融緩和の時間軸も延び るため、米金利が落ち着く方向となり安心感が強まった」と述べた。第 一生命経済研究所主任エコノミストの桂畑誠治氏は、需給ギャップの拡 大やインフレ率の低位安定を背景に、「米連邦準備制度理事会(FR B)は2010年を通じて事実上のゼロ金利政策を継続する」と予想する。

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