NY外為(21日):ドル上昇、指標好感-FOMC注目

ニューヨーク外国為替市場では ドルが対円で一週間ぶりの高値に上昇。8月の米景気先行指標総合指 数が5カ月連続で上昇したことが買い材料になった。今週は米連邦公 開市場委員会(FOMC)の開催を控えている。

円は主要16通貨中、14通貨に対して下落。今会計年度の上期末 に向け、日本企業による本国への資金送還が減少するとの観測が背景。 ドルは対ユーロで続伸。8月末以降の対ユーロでの2%急落は続かな いとの見方が広がり、買い戻された。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア通貨ストラテジスト、マ シュー・ストラウス氏(トロント在勤)は「根底にあるドル安基調は 変わっていない。ただ、FOMCを控えてリスクを抑える動きはあっ てもおかしくない」と指摘。「ドルは過去数日間の偏った取引で、極 端に売られ過ぎた」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、ドルは対円で0.8%高の1 ドル=92円6銭(前週末は同91円29銭)。一時は9日以来の高値 となる同92円53銭を付ける場面もあった。ドルは対ユーロで0.2% 高の1ユーロ=1.4677ドル(前週末は同1.4712ドル)。円は対ユ ーロで1ユーロ=135円12銭(前週末は同134円33銭)。一時は 8月25日以来の安値となる同135円48銭まで値下がりする場面も あった。

英ポンドは対ユーロで5カ月ぶり安値まで下落。英株式相場の 下げに加え、イングランド銀行(英中央銀行)がウェブサイトでポン ドの「長期的に持続可能な実質為替レート」は金融危機の間に切り下 がった可能性があると指摘したことが売り材料になった。ポンドは対 ユーロで前週末比0.2%安。一時は0.4%安の1ユーロ=90.78ペン スと、4月24日以来の安値まで売られる場面もあった。ポンドは対 ドルで同0.4%安の1ポンド=1.6204ドル。

ポンドの見通し

シティグループやスタンダード・バンク・グループ、コメルツバ ンクによると、英国ポンドの対ユーロでの下落幅は拡大する可能性が ある。

ジェレミー・ヘイル氏(ロンドン在勤)らシティグループのストラ テジストは21日付調査リポートで、「ポンドは今後6カ月から1年に 主要10カ国(G10)の通貨中で最も値下がりするだろう」と記述。 「イングランド銀行は経済成長の下振れリスクが引き続き存在すると示 唆し、大規模な余剰生産能力が中期的にはディスインフレをもたらすと 確信している」と続けた。

FOMC

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は0.3%上昇の76.685。年初来では5.7%低下している。 世界的な景気回復の兆しを受け逃避先としてのドルの魅力が減退した。

ブルームバーグが91人のエコノミストを対象にまとめた調査に よると、22日から2日間の日程で開かれるFOMCではフェデラル ファンド(FF)金利の誘導目標を0%から0.25%のレンジで据え 置くと91人全員が予想した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FR B)議長と同会合参加者は住宅ローン担保証券の購入規模縮小について 協議する公算が大きい。

ドイツ銀行の為替ストラテジスト、ヘンリック・グルベリ氏(ロ ンドン在勤)は「FOMCが最近の経済指標の改善をどの程度認める のか非常に注目されており、市場はそれに向けたポジションを組んで いる可能性がある」と指摘する。

米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した8月の米景気 先行指標総合指数は前月比0.6%上昇した。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想中央値では0.7%上昇が見込まれてい た。7月は0.9%上昇と、速報値の0.6%上昇から上方修正された。

円は韓国ウォンに対して1.1%安。英ポンドに対しては0.4%下 げた。日本企業による資金の本国送還が減少するとの観測が高まった。 日本の金融市場はこの日から3日間の休場となっている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト40人の予想中央値では、 主要10カ国中で日本は唯一利上げを来年実施せず、政策金利を

0.1%に維持するとの見通しが示された。ゴールドマン・サックス・ グループによると、年末までに円は対ドルで1ドル=98円、対ユー ロでは1ユーロ=142円に下落する見込みだ。日本の景気回復が減速 するとの見方を理由に挙げている。

原題:Dollar Gains Before Fed Meeting as Leading

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