9月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで上昇。世界金融 システムに対する懸念を背景に投資家は高利回り資産を減らし、ドル に買いを入れたのが背景。

英ポンドはユーロに対して4カ月ぶり安値に下落、対ドルでも 売られた。ロイズ・バンキング・グループの資本力不足が懸念され た。円は藤井裕久財務相の発言を嫌気して下落した。藤井財務相は 為替相場の動向について「円レートの額は政府が言うべきではない。 経済の実勢に合わせて決まるのが自然の姿だ」との認識を示した。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外国為替担当マネジング ディレクター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「この日 はロイズの問題がドル上昇を支えた。ドルに対するショートポジシ ョンはこれまでにかなり膨らんでいる。週末を前にショートの持ち高 調整が入っている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時13分現在、ドルはユーロに対して

0.3%上昇して、1ユーロ=1.47ドル。前日は1.4741ドルだった。 週間では0.9%安。ドルは円に対して0.4%高の1ドル=91円44銭 (前日は91円8銭)。円は対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ= 134円39銭。前日は134円28銭だった。

ドルの上昇

ブルームバーグのまとめたデータによると、この日のドルは主 要16通貨の大部分に対して上昇した。ノルウェー・クローネに対し ては0.6%高、南アフリカ・ランドに対しては0.4%値上がりした。

ドルがユーロに対して値上がりしたのは今週に入ってこの日が 初めて。前日は期間14日のユーロ・ドル相場の相対力指数(RS I)が74と、3月以来の高水準を記録した。同指数は70を超えると、 相場反落の兆しととらえられる。

ドルは8月末からユーロに対してほぼ3%値下がりした。前日 には1年ぶり安値となる1ユーロ=1.4767ドルを記録した。

英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物ドル建てLIBO R(ロンドン銀行間取引金利)は過去最低の0.289%をつけた。円や スイス・フラン建てを下回り、ドル建ての資金調達コストが最も安く なっている。

ポンド安

英ポンドは対ユーロで最大1%安、1ユーロ=90.57ペンスと4 月24日以来の安値に売り込まれた。英住宅金融最大手のロイズ・バ ンキング・グループがリスク資産を保証する政府プログラムからの脱 退を検討していると明らかにしたことが材料となった。英紙フィナン シャル・タイムズはこれより先、ロイズの資本力は脱退するには余り にも弱すぎると報じていた。対ドルでのポンドは1.1%安。

今週の円は主要通貨の大半に対して下落。対スウェーデン・ク ローナでは2.5%安、対ドルでは0.6%値下がりした。日本企業に よる海外利益の本国送還が9月末の上半期終了とともに一巡す るとの見方が広がった。

ニュージーランド・ドル、オーストラリア・ドルはいずれも週 間ベースでドルに対して上昇した。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。株高行き過ぎへの懸念があるものの、消費財 メーカーのプロクター&ギャンブル(P&G)をはじめ、アナリスト による投資判断引き上げが相次ぎ、買いが優勢となった。週間ベース では2週連続高。

P&Gは3.2%上昇。デジタルカメラ向けメモリーカード最大手 のサンディスクや石油のシェブロンも投資判断引き上げを好感され て上昇した。パソコンのヒューレット・パッカードはスタイフェル・ ニコラスによる買い推奨を材料に上昇。増配を発表した半導体のテキ サス・インスツルメンツは2%高。ダウ工業株30種平均は終値ベー スで約11カ月ぶりの高値となった。

JPモルガン・ファンズ(ニューヨーク)の主任市場ストラテジ スト、デービッド・ケリー氏は、「株式市場は先行指標のはずだ」と 語る。「企業利益は急速に改善しつつある。株式相場がその予兆だ」 と述べた。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1068.30。週間では

2.5%上昇した。ダウ工業株30種平均は前日比36.28ドル (0.4%)高の9820.20ドル。終値ベースで昨年10月6日以来の高 値。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は6対5。

S&P500種株価指数は3月9日に記録した12年ぶり安値から 58%戻している。ブルームバーグがまとめた週間データによると、構 成500銘柄の株価収益率(PER、継続事業、実績ベース)は20倍 近くに上昇し、2004年以来の高水準となった。

出遅れ銘柄に魅力

ヤクトマン・アセット・マネジメントを創立したドナルド・ヤク トマン氏は、株式相場の反発局面で出遅れた銘柄に魅力があるという。

ブルームバーグがまとめたデータによると、運用資産9億6200 万ドルのヤクトマン・ファンドは過去5年間に7.6%のリターンを実 現。他のファンドの97%を凌ぐ成績を残した。ヤクトマン氏は清涼 飲料のコカ・コーラや飲料食品のペプシコ、医薬品のファイザー、消 費財のP&Gを選好。一方で、銀行への規制強化が予想されるとして、 銀行株には「大きな投資」をしていないという。

シティグループはP&Gの投資判断を「ホールド」から「買い」 に引き上げ、目標株価を54ドルから66ドルに上方修正。「失われた 市場シェアの奪回に向けて、より積極的な戦略に打って出る準備を整 えている」と説明した。

サンディスクは5.5%高。バンク・オブ・アメリカ(BOA)は サンディスクの業績には「劇的な」回復が見込まれるとして、株式の 投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に引き上げた。

シェブロン、HP

シェブロンは0.9%上昇。クレディ・スイス・グループはシェブ ロンの投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目 標株価を70ドルから80ドルに上方修正した。

スタイフェル・ニコラスはコンピューターのHPが24日に開催 するアナリスト会合を前に同銘柄を買い推奨した。

アナリストのアーロン・レイカーズ氏は顧客向けのリポートで、 「PCと企業向けサーバー・ストレージの需要をとりまく現況につい て、経営陣は全般に明るい語調で語るだろう」と述べた。HPは1% 高で終えた。

TIは四半期配当を1セント引き上げて12セントにすると発表。 配当実施は11月16日。基準日は10月30日。

ウェルズ・キャピタル・マネジメント(ミネアポリス)の主任投 資ストラテジスト、ジェームズ・ポールセン氏は、「株式市場には非 常に強い勢いがある」と指摘。「思っているよりずっと急速に改善が 進んでいる。予想を上回る企業利益や投資家の信頼感に反映されるだ ろう」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場では10年債が1カ月ぶりの大幅安。週間ベースでは 8月初旬以来の下げとなった。来週に過去最高となる総額1120億ド ルの中期国債入札と米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控えて いるため、警戒感から売りが膨らんだ。

今週は小売売上高や住宅着工件数が景気回復ペースの加速を示 したことも売り材料。22-23日のFOMC会合では金融当局は市場 救済策の出口戦略について話し合うとみられている。

RBCキャピタル・マーケッツの国債トレーダー、ダン・マルホ ランド氏は「現在、供給は非常に大きな材料だ。強弱いくつかの材料 が混ざっている。景気刺激策が終わると、消費者信用の縮小が大きな 問題になるだろう。10年債利回りは3.25-3.75%のレンジ内にあ る」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時14分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.47%。一時は10bp上昇 と、8月21日(14bp上昇)以来で最大となった。10年債(表面利 率3.625%、2019年8月償還)価格は3/4下げて101 9/32。利回 りは週間では13bp上昇した。

FOMC

FOMCは8月12日の前回会合で、米国債買い取りのペースを 「徐々に緩める」と表明。景気を浮揚するため、事実上のゼロ金利政 策を長期間にわたり継続する方針も確認した。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏は「市場はFOMC内のタカ派、中間派、ハト派の対立に 注目し、不協和音があるかどうかに加え、利上げの時期や景気刺激策 からの撤退時期について探ろうとするだろう」と語った。

米連邦準備制度理事会(FRB)は3月から始まった国債購入プ ログラムで最大3000億ドルを買い取る予定で、同プログラムは10 月に終了する。FRBは1兆2500億ドル相当の政府機関発行の住宅 ローン担保証券(MBS)と2000億ドル相当の機関債も購入してい る。両プログラムは12月末に終了する。

16日発表の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で

1.5%低下した。これにより、FOMCが当面、政策金利を現行の過 去最低水準に据え置くとの思惑が強まった。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金 利先物の動向によると、来年1月までの利上げ確率は31.4%。1カ 月前は36.6%だった。

入札

財務省は22日に430億ドル相当の2年債、23日に400億ドル の5年債、24日に290億ドルの7年債を発行する。米国の債務残高 は過去最高の6兆9400億ドルに上っている。

バークレイズ・キャピタルの金利ストラテジスト、アンシュル・ プラダン氏(ニューヨーク在勤)は「入札規模の拡大はディーラーの 売り持ち高が減少していることと合わせ、入札をめぐる不透明感を強 めている」と指摘した。

財務省のデータによると、国債発行による新規資金の調達額は今 年に入ってから1兆2000億ドル。議会予算局(CBO)によると、 今年度の財政赤字は1兆6000億ドルになると予想されている。歳入 の減少に加え、歳出が過去57年で最速のペースで伸びたことが背景。

バークレイズの予想

バークレイズはFOMCが早ければ2010年9月にも利上げを始 めると予想し、米国債利回りの見通しを上方修正した。

ラジブ・セティア氏らバークレイズ・キャピタルの債券ストラテ ジストの18日付リポートでは、2年債利回りは12月末までに1.30%、 2010年9月末までに2.60%まで上昇すると予想された。10年債の年 末時点の予想は3.85%。

同リポートは「最も大きく変化するのは期間が短めの国債だ。2 年債利回りは利上げを織り込み、上昇するとみられる」と指摘してい る。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。ドルが上昇し、インフレに対す るヘッジ策としての貴金属需要が減退した。金相場は今月に入りオン ス当たり1000ドルを突破、上昇基調が続いていた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数はこの日は最大0.7%上昇した。一部トレーダーはドルが下 落すると、価値保存の手段として金に買いを入れる。年初来の金は 14%高。景気がリセッション(景気後退)から脱却しつつあり、イン フレが加速するとの見方から金の買いが拡大している。

ゴールド・アロー・キャピタル・マネジメントのパートナー、ヘ イスベルト・フルーネウェーゲン氏は「ドルが上昇し始める可能性は 高い。そうなれば金への投資資金はある程度ドルに流れるだろう。金 相場には短期的な調整が入るとみている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比3.20ドル(0.3%)安の1オンス=1010.30ドルで 取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は続落。ドルが対ユーロで上昇し、インフ レヘッジとしての需要が後退した。

ドルが5日ぶりに上昇し、原油は一時1.7%下げた。米エネルギ ー省によると、原油やガソリン、留出油の在庫は過去の平均を上回っ ている。

MFグローバル(ニューヨーク)のエネルギー担当上席バイスプ レジデント、ジョン・キルダフ氏は「最近のエネルギー相場の上昇は やや行き過ぎたようだ。相場を下支えるような経済指標の発表はない。 この日はドルがやや堅調になり、エネルギー相場を圧迫した」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前 日比43セント(0.59%)安の1バレル=72.04ドルで終了した。年 初からは61%高。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落し、ダウ欧州600指数は11カ月ぶり高値か ら反落した。業績と景気見通しに比べて、過去半年にわたる相場上昇 が行き過ぎとの懸念から、売りが優勢となった。

金属相場が下落したことを受け、英プラチナ生産会社ロンミンと、 英鉱山会社アングロ・アメリカンを中心に資源株が安い。オーストリ アの石油会社OMVは4.4%安。クレディ・スイス・グループが同銘 柄の投資判断を引き下げたことが嫌気された。

一方、オランダの小売り大手、スーパー・デ・ブールは17%の 大幅高。同業のジャンボ・グループ・ホールディングが約4億8200 万ユーロの買収案を提示したことが買いを誘った。

ダウ欧州600指数は前日比0.5%安の244.92で終了。前週末 比では1.3%上げた。同指数は3月9日の水準から55%上げている。 ブルームバーグがまとめた週間データによれば、同指数構成銘柄の株 価収益率(PER)は47倍超と、6年余りで最高となった。

フォルティス・グローバル・マーケッツのシニア仕組み証券スト ラテジスト、フィリップ・ガイゼル氏(ブリュッセル在勤)は、「ベ アマーケットラリー(下落局面の一時的な反発)のすべての特徴を備 えている」と述べ、「市場関係者は景気見通しについて余りにも楽観 になり過ぎ、投資姿勢も極めて強気となった。現時点からは乱高下が あるとみている」との見方を示した。

18日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が下落。 ダウ・ユーロ50種指数は前日比0.3%安、ダウ・欧州50種指数は

0.4%下げた。

ロンミン、アングロ

ロンミンは2.2%下落。アングロ・アメリカンは2.5%下げた。 ロンドン市場の銅相場は一時、3.6%安となった。銅在庫が16営業 日連続で増加したことが背景にある。

英石油・ガス探査のタローオイルは5.3%安と、6月22日以降 で最大の値下がり。同社のパット・プランケット会長が持ち株25万 株を1株当たり1232ペンスで売却した。また、シティグループが同 銘柄の投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げたことも材料 視された。

◎欧州債券市場

欧州債市場では、ドイツ10年債相場が一時上昇したものの、そ の後上げ幅を消し前日比ほぼ変わらずとなった。8月のドイツ生産者 物価指数(PPI)が上昇したほか、銀行危機が継続するとの懸念が 材料となった。週間ベースでは8月初め以来のマイナスとなった。

この日の取引では、10年債相場は一時上昇。英住宅金融最大手 のロイズ・バンキング・グループがリスク資産を保証する政府プログ ラムからの脱退を検討していると明らかにしたことが材料となった。 英紙フィナンシャル・タイムズはこれより先、ロイズの資本力は脱退 するには余りにも弱すぎると報じていた。

ドイツ連邦統計局の18日発表によれば、8月の同国の生産者物 価は前月比0.5%上昇し、11カ月ぶりのプラスとなった。ユーロ圏 の各国政府は今週、総額200億ユーロ以上の国債入札を実施した。

カリヨンの債券ストラテジスト、オーランド・グリーン氏(ロン ドン在勤)は「リスト取引が再び回復しつつあり、これはもっと もな動きだ。だが、回復の強度は定かではない」と語った。

ロンドン時間午後4時34分現在、独10年債利回りは3.36%と なっている。同国債(表面利率3.5%、2019年償還)価格は0.01 ポイント下げ101.10。2年債利回りは同1bp低下し1.28%。

週間ベースでは、10年債利回りは13bp上昇、2年債利回りは 8bp上げた。

◎英国債市場

英国債市場では、2年債相場が下落。同利回りは前日比2ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇し0.86%。前週末の同 利回りは0.88%だった。10年債利回りは3.73%と、前日からほぼ変 わらず。同利回りは11日には3.61%まで低下していた。

これにより、2年債に対する10年債の上乗せ利回りは288bp に拡大した。

メリルリンチ指数によると、9月の英国債の投資収益率はマイナ ス0.8%。これに対し、ドイツ国債は0.4%のマイナス、米国債は

0.2%のプラスとなっている。

金利先物市場では、ショート・スターリング3月限は利回りが

0.84%と、1週間前の0.94%から低下した。この水準は6月末時点 では1.64%だった。トレーダー勢による利上げ観測が後退したこと が背景。イングランド銀行(英中銀)は政策金利を過去最低の0.5% に設定している。

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