米国債(18日):週間で下落、入札とFOMC控え

米国債市場では10年債が1カ月 ぶりの大幅安。週間ベースでは8月初旬以来の下げとなった。来週に 過去最高となる総額1120億ドルの中期国債入札と米連邦公開市場委 員会(FOMC)会合を控えているため、警戒感から売りが膨らんだ。

今週は小売売上高や住宅着工件数が景気回復ペースの加速を示し たことも売り材料。22-23日のFOMC会合では金融当局は市場救 済策の出口戦略について話し合うとみられている。

RBCキャピタル・マーケッツの国債トレーダー、ダン・マルホ ランド氏は「現在、供給は非常に大きな材料だ。強弱いくつかの材料 が混ざっている。景気刺激策が終わると、消費者信用の縮小が大きな 問題になるだろう。10年債利回りは3.25-3.75%のレンジ内にあ る」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時14分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.47%。一時は10bp上昇 と、8月21日(14bp上昇)以来で最大となった。10年債(表面利 率3.625%、2019年8月償還)価格は3/4下げて101 9/32。利回 りは週間では13bp上昇した。

FOMC

FOMCは8月12日の前回会合で、米国債買い取りのペースを 「徐々に緩める」と表明。景気を浮揚するため、事実上のゼロ金利政 策を長期間にわたり継続する方針も確認した。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏は「市場はFOMC内のタカ派、中間派、ハト派の対立に 注目し、不協和音があるかどうかに加え、利上げの時期や景気刺激策 からの撤退時期について探ろうとするだろう」と語った。

米連邦準備制度理事会(FRB)は3月から始まった国債購入プ ログラムで最大3000億ドルを買い取る予定で、同プログラムは10 月に終了する。FRBは1兆2500億ドル相当の政府機関発行の住宅 ローン担保証券(MBS)と2000億ドル相当の機関債も購入してい る。両プログラムは12月末に終了する。

16日発表の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で

1.5%低下した。これにより、FOMCが当面、政策金利を現行の過 去最低水準に据え置くとの思惑が強まった。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金 利先物の動向によると、来年1月までの利上げ確率は31.4%。1カ 月前は36.6%だった。

入札

財務省は22日に430億ドル相当の2年債、23日に400億ドル の5年債、24日に290億ドルの7年債を発行する。米国の債務残高 は過去最高の6兆9400億ドルに上っている。

バークレイズ・キャピタルの金利ストラテジスト、アンシュル・ プラダン氏(ニューヨーク在勤)は「入札規模の拡大はディーラーの 売り持ち高が減少していることと合わせ、入札をめぐる不透明感を強 めている」と指摘した。

財務省のデータによると、国債発行による新規資金の調達額は今 年に入ってから1兆2000億ドル。議会予算局(CBO)によると、 今年度の財政赤字は1兆6000億ドルになると予想されている。歳入 の減少に加え、歳出が過去57年で最速のペースで伸びたことが背景。

バークレイズの予想

バークレイズはFOMCが早ければ2010年9月にも利上げを始 めると予想し、米国債利回りの見通しを上方修正した。

ラジブ・セティア氏らバークレイズ・キャピタルの債券ストラテ ジストの18日付リポートでは、2年債利回りは12月末までに1.30%、 2010年9月末までに2.60%まで上昇すると予想された。10年債の年 末時点の予想は3.85%。

同リポートは「最も大きく変化するのは期間が短めの国債だ。2 年債利回りは利上げを織り込み、上昇するとみられる」と指摘してい る。

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